第351話 「星めぐりの歌」



 星が見たいのに、とんと見えないので宮沢賢治の「星めぐりの歌」などを読んでみる。

 ロマンチックだ。とても読みやすくて覚えやすい。


 ***


 あかいめだまの さそり

 ひろげた鷲の  つばさ

 あをいめだまの 小いぬ、

 ひかりのへびの とぐろ。


 オリオンは高く うたひ

 つゆとしもとを おとす、

 アンドロメダの くもは

 さかなのくちの かたち。


 大ぐまのあしを きたに

 五つのばした  ところ。

 小熊のひたいの うへは

 そらのめぐりの めあて。


 ***


 もし神様がいて、何か一つ常人より秀でた能力をくれると言ったら、私は間違いなく数学の才能を欲しただろう。

 必死に天文学を学んで、毎日毎日飽きもせず空を見上げていただろう。


 思うだけなら自由だからね。

 こういう瞬間、ちょっと幽寂閑雅な自分に酔ったりもして。

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