第118話 カッとなったので包丁を握り
これは面白そうだと思ったWEBの歴史小説が、いざ読み始めてみると自分には合わなかった。
ストーリーや文章力がどうこうではなく、出てくる登場人物(実在)が自分の中のキャラ解釈と違った。下手に思い入れがあるゆえに、ズレを感じると気になって、話が頭に入ってこない。
頑張ったけどやっぱり無理だった。限界を感じて、ブラウザをそっと閉じた。
読むのをやめたので万事解決……したはずだったが、読んだ部分を覚えているので、心はもやもやしたままだった。
違う。違うんだ……そうじゃないんだ。×××は! ×××はそうじゃないんだよ!
唐突に破壊衝動が襲ってきた。カッとなって包丁を握りしめ、キャベツをきざんだ。無心できざんだ。まな板にキャベツが山盛りになった。ちょっときざみすぎた。
鶏肉の塊を一口大に切って、醤油と酒と塩コショウで揉みまくり、片栗粉をまぶして油で揚げた。
山盛りのキャベツと鳥の唐揚げが8:2という状態にソースとマヨネーズをかけ、久しぶりに炊いたご飯と一緒に食べた。美味しかった。
~HAPPY END~
私の書いたものを読んで、「これは無理。アカン!」と思う人もいると思う。
そういうときは、けして無理はしないで欲しい。
素直に破壊衝動に身を任せ、カッとなってキャベツをきざみ、鶏肉を揉みまくって唐揚げを揚げて欲しい。調理が面倒くさかったら、ケンタッキーフライドチキンやファミチキでも買うといい。だって鳥は美味しい。ほかほかご飯は美味しい。
人はお腹いっぱいになると、大抵のことはどうでもよくなるのである。
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