イギリスを舐め出したと同時に先方も俺を舐めて来た件について、あとチップ払いのタイミング難しすぎ問題

 ホテル近くに巨大な図書館があるんだが、日・祝は空いてなくて、で29日もサマーバンクホリデーとか言って祝日だったんで、昨日が初めての開館日なのであった。つうわけで見に行って、目についたボウルビーの『愛着と喪失』読んでたんだがまあ序論でフロイトフロイトうるさいわけですよ。実はこのあいだエリクソンの『ライフサイクル、その完結』もパラ読みしたんだけど、ちゃんと勉強した人なら知ってるのだろうが、この人も相当なフロイトフォロワーなんよね。俺はちゃんと勉強してないんで、そのことを知らなかったのであった。「痩身分析入門」とか、「快感原則の彼岸」とかのタイトルで日記を書いていてこの体たらくよ……。


 「ちゃんと勉強してない」とは言っても一応教育学科の出なので、教育心理とかもやるわけですよ。で、だから、多分、数学科出身の人よりかはフロイトの話は聞いてるはずなんです。もちろんユングについても聞く。あとまあロジャースのことも勉強するよね。この辺の連続性というか、関連性については、教科書とかでもつながって教わるが、ボウルビーはむしろ動物行動学とかからの連続で聞いてた気がするし(ローレンツ→ハーロウ→ボウルビー)、エリクソンなんてわりに独立して項目立ってたと思うのよ。まあ、発達段階のくくりでフロイトと並んでた気もするが、そんときはピアジェも横並びだったと思うんだよなあ。ってなわけで、フロイト学派というのがいて、それとはぜんぜん異なる系統樹に児童心理の人がいて、一方で生涯発達という概念を考えてた人がいて……みたいな雰囲気かと思ってたら、実際はフロイトというすげえ巨人がいて、それが根っこになって多かれ少なかれ影響を受けてるわけである。というノリが分かってないと、児童心理/発達心理の教科書とかに今更フロイトのこと載せる意味あるかねえ、とか思ってしまう部分がある。いやでもフロイトがあって、フロイトとの関係性で色々議論したり発展したりしてきたんだなと思うと必要なんだなあとは思った。やっぱちょっと原典に当たらないとニュアンスがわからんな……と思うなどして、なんかそれなりに有益な時間を過ごしたが、イギリスくんだりまで来て思うことか? とも感じた。まあでも良かったです。コロナ陽性で帰れなくなったら、あそこで9/7まで待機しよ(ダメか?)。


 あとカドバリーというチョコ屋があって、一応なんか『チャーリーとチョコレート工場』のモデルになってるとかなってないとか言うので、郊外にある現地工場見に行ったが、俺は宮の森にある白い恋人工場(正式名称なんでしたっけ、チョコレートファクトリー?)をイメージしてったんだけど、実際はしょぼいUSJというか、4Dチョコレート体験!! みたいな施設だった上に家族連れで混みまくってて、これがまだ受付手前にお土産屋くらい置いといてくれればそこでチョコレート買って帰ったものの、チョコレート買うのすらチケットいるみたいだったので、まあ……いっか……と写真だけ撮って仕事に戻った。


 というような1日を過ごしていた。


 一応なんか、リュックだけだと盗まれるかもしれないよみたいなことを聞いてて、「サコッシュ」というか、前掛けのポーチみたいなのを買って行ってたのだが、まあ総合すると治安は札幌と変わらんかなと思った。札幌でもクリスマスに財布スられたことはあるし、すすきのでおやじ狩りと称してガラの悪いのに囲まれる可能性ゼロではないわけだが、まあその程度の確率であろう。流石になんか、トイレの外にスーツケース置きっぱにしてる人とかはいないが、スタバでMacbook置いて席を立つくらいはやってると思う。ってことで、完全に舐めることにして、仕事のあとはエコバックとパスポートをポケットに入れて、財布はもう普通に尻ポケットとかに入れてふらつくことにした。


 そしたらまず駅で、「ペニーを両替してやろうか?」と言うお兄ちゃんに絡まれた。「何と」両替するのかはちゃんと聞き取れなかったのでわかりません。nonono, thanksつって離れて、少し駅前フラフラした後、TESCOの前で座っているのを見かけた。あれさっきのお兄ちゃんか? って思ったら目が合って、ウインクされてグッドサインを送られた。俺にもうちょい語学力があれば、そこで根負けしてちょっと詐欺られても良かったのだが、ちゃんと話せなくて悪いことをした。


 その後、ピザでも食うか〜と思ってピザ屋に向かってたら、多分卒業式明けなんじゃないかなあ、一輪の花を持っているスーツ姿のお兄ちゃん2人を見かけて、卒業かな〜とか思ってたら、その1人が突然俺の前でひざまづいて、花を捧げるポーズをする。これも俺にもう少し語学力があれば、なんか馬鹿にされてるんだったら怒ったり、うまい返しをしたり、一緒に写真撮ったりできたんだろうけど、卒業? おめでとう! くらいしか言えなかった。


 とにかくそんな感じで、こっちが舐めてると向こうもすぐに舐め返してくるんだなと思いました。侮れぬ街、バーミンガム。


 で、あと、シンプルにホテルのカードキーを無くした。多分、全部ポケットに入れて歩いているので、どっかで落としたのだろうと思う。ヒエーと思ったが、全然余裕かつ無料で再発行してくれて良かった。後で気づいたが、これチップの出しどきだったのでは? この辺の余裕のなさを克服していきたいですね。と言うわけで、10何年かぶりかの海外旅行(出張だけど)をすると、語学学習にちょっとモチベーションが出てくるんで、それはいいことだと思いますね。まあダイエットと同じで続かないのではあるが……。精神的にだけでもダイエットするのと、全く意識しないのとだったらまだ前者の方が良いでしょ。そう言うことです。どう言うことかわからない人は、昔どっかで「精神的ダイエット」について書いたので、探して読んでください。多分結構初期の方だとは思います。


 しかし、なんやかんや観光したりで毎日2万歩くらい歩いているんですよ。で、日本でほど好き勝手飯も食ってない。しかし、今日久しぶりにスーツを来たら、なんか日本でよりキツい気がする。と言うことは……まさか……体重が増えている……!?

 どうすりゃいいんですかね。街だけではなく体にも舐められている。誰か助けてください。それではまた。

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