第185話 お二人が、普段幸せに思っていることを、思い浮かべてみてください

「さあ!みなさん!今から本番撮影の準備をお願いします!!」




非常に腰の低い口調でありながら、非常にテンションの高い、勢いのある声。


その声が、このホールの中に所狭しと響き渡る。




そして、ここにいるスタッフ達は、それを待っていたと言わんばかりのやる気に満ち溢れた顔を浮かべていく。




「よっしゃ!それを待ってたぜ!」


「さあ!こっからは気合いいれっぞ!」


「今日の寺崎君、めっちゃノッてる~!今日はすごいのが、できそうだ~!」


「まかせて!すぐに準備するからね!」




先程までの、ふわふわと浮ついた雰囲気が嘘のように、まさに兜の緒を締めなおしたと言わんばかりの気合いの入りようを見せるスタッフ達。


光仁のテンションが、いつもの撮影の時よりも上がっていることもあり、この日は過去最高の出来栄えのものができるのではないかという期待感まで、ここにいるスタッフ達の中に芽生えてきてしまっている。




そして、ここからは長年、全員がパートナーとして協力し合って撮影をこなしてきたこともあり、全員が阿吽の呼吸でやるべきことをこなしていっている。


光仁のその時の思いつきに関しては、光仁自身が改めて言葉にするものの、それ以外の流れはこれまでの経験値を最大限に活かして、てきぱきと準備をこなしていく。




「うお…すげえ」


「なにこれ…みんな、特に言葉もなしに、次から次へと撮影の準備してってる…」




そんな機敏で的確な動きを惜しげもなく披露しているスタッフ達を見て、涼羽と志郎の二人は、これまでのほのぼのと、ふわふわとした雰囲気が一瞬にして消えたのを感じてしまう。


ほとんど言葉らしい言葉もなしに、互いのするべきことを熟知し、互いに協力し合いながらも決して自分の業務の手を緩めないその姿に、涼羽と志郎は圧倒されてしまっている。




突然の出来事により、このプロジェクト自体頓挫の危機にまで追い込まれていたところに、まさに起死回生と言える、涼羽と志郎の二人の存在。


その二人を、カメラマンである光仁が見つけて、ここまで連れて来てくれたおかげで、本来ならばなくなっていたかもしれないはずのこの作業を行なうことができているのだ。


このプロジェクトのために、自らのプライベートすら捧げてきているここのスタッフ達のモチベーションが上がらないはずなどなく、今は全員、モチベーションが漲っており、テンションも最高潮の状態で、最高のパフォーマンスでそれぞれの仕事に取り組んでいる。




そんなスタッフ達の姿、そして、その中心となって撮影の構図を再確認しながらも練りに練っている光仁の姿。


それらが、涼羽と志郎の心に緊張感を与えてくれる。


そして、これだけの仕事っぷりを見せてくれるみんなの足を引っ張らないようにと、気を引き締めて自分達の役割に取り組もうと意気込む。




「…いつ見ても、さすがの一言ですね。丹波社長」


「うむ、本当に素晴らしいよ。誠一」




そして、そんなスタッフ達の、光仁の動きっぷりを見て、翔羽も幸介も素直な気持ちで称賛の声をあげてしまう。


翔羽と幸介の会社では、それなりに粒は揃ってはいるのだが、見えないところでの足の引っ張り合いが多いため、いざ連携した作業となると、いまいちなことが多いのだ。


その反面、単体でできる作業に関しては遺憾なくパフォーマンスを発揮できる人材は多い。


ただ、やはり多人数で実行するプロジェクトが多いので、やはり連携でそのパフォーマンスを発揮して欲しいというのが、幸介や翔羽の意見。


もちろん、単体のパフォーマンスで言えば翔羽の方が圧倒的に高いのだが、その高すぎるパフォーマンスが逆に連携作業では災いしてしまい、どうしても翔羽の方が他にペースを合わせなければならないという状況に陥ってしまうことの方が多い。




だからこそ、その幸介と翔羽の望むものを、今この場で最高峰と言えるほどのパフォーマンスで見せてくれているスタッフ達を本当に素晴らしいと思え、自分達も負けていられないという気になってくる。




「ふふ、わしの会社はこれが売りだからな。彼らがこうして、阿吽の呼吸で自分達のやるべきことをやってくれるからこそ、この会社が成り立っているんだよ」




翔羽と幸介に称賛の声を贈られた誠一は、あくまでそれを自分の手柄とはせず、実際に業務をこうして遂行してくれているスタッフ達のおかげだと言い切る。


やはり現場主義である誠一は、すでに現場から退いている自分はあくまで舵取りだけだという認識が強く、決して正解などないであろうその舵取りを支えてくれるのは、こうして現場の人間がどんな状況でもこうしてお互いに協力し合いながら、最高のパフォーマンスで業務をこなしてくれるからだと、常に思っているからだ。




もちろん、会社の社長が実行する、会社の進行方向を決める舵取りというものは、会社そのものはもちろんのこと、自らが預かっている社員達を路頭に迷わせないためにも、非常に責任重大なものとなる。


だからこそ、あくまで社員に無理をさせない方針でありながらも、時には心を鬼にしてでも遂行しなければならない案件も出てくるのは、世の常。




しかし、会社のトップである誠一が、そういった不本意な選択を選ばなければならない時であっても、社員である彼らは決して誠一に悪感情を抱くことなどなく、むしろそんな逆境に挑もうと意気揚々と取り組んでくれる。


そして、どんなに困難な状況であろうとも、やりとげてくれるのだ。




そんな社員達は、常に誠一にとっては誇りとなりうるものであり、決して彼らなしではこの会社はない、とまで思っている。


そうして、お互いがお互いを思いあう心、決して足の引っ張り合いなどなく、逆に常にお互いを助け合おうとするその心、姿勢こそが、この会社の最大の武器であると、言える。




「さあ!今の僕達には最高のモデルが来てくれています!僕達の手で、最高の作品を作り上げましょう!」


「おお!」


「やるぜえ!」


「もう今から出来栄えが楽しみ!」


「早く早く!」




決して軽いとは言えない、むしろかなり重い負担の中業務に取り組んでいるにも関わらず、非常に楽しそうに笑顔を絶やさないスタッフ達。


そんな中に、まさに燃料投下と言わんばかりに発せられた、光仁の一言。


その一言を皮切りに、すでにモチベーションもテンションも最高潮の状態のスタッフ達は、さらに漲ってくると言わんばかりに嬉しそうに、楽しそうになっていく。




そうして、準備開始からそう時間が経っていないにも関わらず、もう最初のセットが出来上がりつつある。


一切の妥協なく、常に同じメンバーで最高の作品を作るという共通の目的に向かって走り続けている、このチームだからこそ可能だと言える、その作業っぷり。




その仕事っぷりには、涼羽も志郎も学ぶところだらけだと思っているのか、もう一言も発することなく、ただただ、じっと真剣な眼差しで光仁を筆頭とするスタッフ達の姿を、その脳裏に焼き付けようとせんがごとくに見つめている。


そして、それは羽月も同じようで、何か感じるものを感じているのか、兄、涼羽にべったりとしながらも、じっと楽しそうな笑顔を浮かべながら、彼らの仕事をじっと見つめている。




そうして、本来ならばここにいなかったはずのギャラリー達の視線を独り占めにしながらも、光仁とスタッフ達は一切の妥協を許さないと言わんばかりに、その手を進めていくので、あった。








――――








「さあ!できたぞ!寺崎君!」


「どうだ!?これで!?」


「君の思っている通りになっているか!?」




他の同業者が見れば、唖然としてしまうような速度で作り上げられたセット。


そのセットを、嬉しそうなドヤ顔で撮影者である光仁に確認を求める。


そういったところも常に競い合っているようで、彼らの顔から楽しそうな表情が絶えることなどなく、まるで自分の好きなゲームをしているような感覚で、これらを行なっている。




「…ええ!文句なしです!皆さん、いつもいつもありがとうございます!」




そして、確認を求められた光仁の方は、ばっちりだと太鼓判を押し、この短時間でこれだけ自分の意に沿ったセットを作り上げてくれたことに対する感謝の思いを、言葉として彼らに贈る。




最初のセットは、チャペルウエディングのイメージで、教会の礼拝堂を模したものとなっている。


本来ならば婚礼も受け付けている教会の礼拝堂を借りるという手もあるのだが、今回はモデルが急に不在となってしまい、次のモデルは見つかったものの、そこから実際に撮影に移るまでの時間があまりにも短すぎたため、社内のイベントホールにそうした装飾を施す形をとったのだ。




ちなみに以前もこの手法での撮影は経験済みであり、装飾に必要な物品も揃っているため、ここにいるスタッフ達ならば迷うことなく、てきぱきとこなすことができる業務となっている。




セットとして作られた壇の向かいとなる、イベントホールの出入り口の手前。


バージンロードとして敷かれた、赤い絨毯の一番端っこのところに、今回の顔となる役割のモデル…


花嫁役の涼羽と、花婿役の志郎が、二人寄り添うように並んで、立っている。


一般的には、待ち構える花婿に対して、父親が娘を送り出すように、花嫁と花婿のところへと歩いていく形になるのだが、今回はあくまで二人だけの撮影なので、花婿と花嫁が寄り添って歩く形となっている。




「…やっぱ、すっげえよな。本気で仕事に打ち込んでる人達って」


「…うん、そうだね」




日々、全力で目の前に取り組んでいる人間の凄さを目の当たりにして、志郎はまた自分を奮い立たせてもらえたかのような感覚を覚え、涼羽は静かにおっとりとしながらも、やはりその内面から燃え上がってくるかのような感覚を覚えている。




二人共、モチベーションは非常に漲っている状態となっていて、いつでも来いと言わんばかりに準備万端の状態となっている。




「はい!では涼羽さんは志郎さんの腕を抱きしめるように、組んでください!」




ここで、撮影者である光仁からモデルへの指示が飛ぶ。


大きくはっきりとした声だが、決して威圧感を感じさせない、柔らかで優しげな口調で、この日初めてモデルをすることになる涼羽と志郎に、余計な緊張感を与えないように配慮している。




「は、はい!」




光仁からの指示に、涼羽は少し面食らったような感じになりながらも、光仁の指示通りに、自分の右隣に立っている志郎の左腕を、自分の腕で絡めるように抱きしめる。




「(!うわ…なんだこの感触…まるで涼羽に本当に女の子の胸があるみたいじゃねえか…)」




涼羽に抱きしめられるように組まれた左腕に、涼羽が今、本来必要としないものであろうブラに仕込まれているパットの感触があまりにもリアルすぎて、内心驚きを隠せない状態となっている。


涼羽の容姿があまりにも美少女にしか見えないこともあり、まるで本当に涼羽が女の子になってしまったかのような錯覚すら、覚えてしまう。




「(おっと…いけねえいけねえ…余計なことに気を取られてたら、ちゃんとできなくなっちまう)」




それでも、意識をしっかりと自分のやるべきことへと持っていき、崩れてしまいそうになった表情を引き締めて、きっちりと自分の役割を果たそうとする。




「(うん…ここの皆さんがあんなにも凄い仕事をしてくださったんだから、俺も頑張らないと!)」




涼羽の方も、あれほどに素晴らしい仕事を見せてくれたスタッフ達の思いに応えようと、その表情を引き締めて、しっかりと自分の役割を果たそうとする。




「……う~ん…二人共、少し表情が固いですかね…」




だが、そんな二人の様子を見て、光仁がぽつりと零した一言。


そのモデルという役割に対して、二人共真剣に取り組もうとしてくれているのは分かるが、いかんせん、それがその表情にまで表れてしまっている。


仕事に取り組む姿勢としては非常に好ましいのだが、これはモデルという仕事であり、ある意味では人の望む姿をした自分を見てもらう仕事である。




だからこそ、その表情も非常に重要な要素(ファクター)となる。




今の真剣そのものの表情は、光仁が今求めているものではない。


光仁が求めているのは、これから親しい人達の祝福を浴びながら、これまで他人だった男女が、幸福の道を歩み始めていく、そういうものなのだ。




ゆえに、そんな場では自然と浮かんでくる笑顔。




そういうものが、ついてくるものだと光仁は思っている。




とはいえ、二人共この日この話をして、半ば無理やり連れて来た人間。


しかも、現役で一般の高校生であり、こういったモデルのような見られる仕事の経験は皆無。


ゆえに、こうなってしまうのも無理はないと言える。




だが、もうここまで来てしまっている以上、このままでは話が進まないもの事実。


ゆえに、こういうところでは、撮影者である光仁が二人の笑顔を引き出してあげる必要がある。




これまでも、自分の直感でモデルを選んできているため、こういった場面にも必然的に多く直面している光仁。


だからこそ、涼羽と志郎の固さを和らげて、その非常に整った顔に笑顔を浮かべてあげるのも、自分の役割だと思っている。




「…二人共、そんなに固くならなくていいですよ」


「?え?」


「?え?」




非常に穏やかな笑顔で、光仁は涼羽と志郎に柔らかな口調で声をかける。


そんな光仁の声に、緊張感に満ち溢れて固くなっていた二人の表情が、あっけにとられたかのようなものになってしまう。




「…今、この場は結婚式。つまり、人生で最愛の人と結ばれる、最も幸せな日なんです」


「?は、はい…」


「?は、はい…」


「そんな幸せな日なんですから、もっと幸せな笑顔でいきましょう」


「!そ、そっか…」


「!なんか、ちゃんとしなきゃってばっかり思ってたから…」


「無理に笑顔を作ろうとしなくても大丈夫です。お二人が、普段幸せに思っていることを、思い浮かべてみてください」


「普段から…」


「幸せに思ってること…」




光仁に言われて、自分達の表情も何もかも固くなってしまっていたことに気づく涼羽と志郎。


そんな二人をさらにリラックスさせようと、より具体的にどうすればいいのかをアドバイスとして光仁は声に出して贈る。




その光仁の言葉をきっかけに、涼羽と志郎は普段から何に幸せを感じているのかを、思い返していく。




「(…これで、いくらか緊張が解ければいいと思います。後は、お二人がどこまでやれるか…)」




光仁も、この日初めてこうしてモデルとしての舞台に立つ二人に、あまり本職と同レベルのことを求めるようなことはしたくない。


いくら時間がないとはいえ、それでは逆効果になってしまうと分かっているからだ。


ましてや、涼羽と志郎がこうしてちゃんとしようと、目の前のことを真面目にこなそうとする性格なのだから、なおさらだ。




ここからさらに、ふんわりとした空気に持っていけるかは、自分次第だと思い、まずはきっかけとなるであろう自分のアドバイスで、二人の様子がどこまで変わるかを、光仁は見守ろうとする。




だが、すぐに自分のその心配のひとつが杞憂であったという瞬間に、立ち会えることとなる。




「!!これは…………」




ただ、自分が普段から幸せに思っていることを思い浮かべる。


その一言をきっかけに、先程までの固さが嘘の様に見違えたのは、涼羽だった。








――――なぜなら、その美少女顔には、まさにこの世で最愛の人と結ばれた幸福を喜ぶ、今この世の幸せを独り占めしている花嫁のような、ふんわりとした、可愛らしい笑顔が浮かんでいたから――――








そんな涼羽の表情を見て、さすがの光仁も驚きを隠せない。


そんな心境が、声となって漏れ出てしまう。




そして、それは表情だけではなく、身体の方も余計な力が抜けたようで、本当にリラックスしているであろう様子が、すぐに分かった。




「(こ、これです!僕が撮影したかったのは、まさにこの表情!す、すごい!一体、何を思い浮かべて、あんな表情になれたんでしょう…)」




もうまさに撮影者としての本能がそうさせたというべき早さで、手に持っていたカメラを構え、今の本当に幸せ一杯の笑顔を浮かべている花嫁役の涼羽を連続で、そのリアルの一コマ一コマを切り取っていく。


一体、涼羽が何を思い浮かべて、あんな素敵な笑顔を浮かべることができたのかが、不思議で仕方がなく、光仁の顔には、まるで自分が一番出会いたいと思っていたアイドルに会えたファンのような興奮と、その疑問に対する疑問符を同時に浮かべていた。




「(えへへ…お父さんも、羽月も、俺の手料理を美味しそうに食べてくれてる…羽月が俺に嬉しそうに甘えてくれてる…保育園の子供達が、嬉しそうに俺にべったり甘えてきてくれる…幸せ…)」




そんな様子の光仁をよそに、涼羽が思い浮かべていた幸せは、まさに日常の一コマ一コマ。


父、翔羽と妹、羽月が自分の作った手料理を美味しそうに幸せそうに食べてくれる姿。


妹、羽月が兄である自分に本当に可愛らしく嬉しそうに甘えてくれる姿。


保育園の子供達が、本当に嬉しそうに幸せそうに自分に甘えてくれる姿。


他にも、自分に関わる多くの人が、自分のしたことで喜んでくれる姿。


それら一つ一つが、涼羽にとっての本当に幸せを感じられること。




そんな幸せを、日常的に積み重ねていっている涼羽ならでは、と言えるリラックス法。


ただただ、日常の嬉しく、幸せに思えることを思い浮かべているだけ。


それだけで、これほどに理想的な花嫁の笑顔を浮かべることができるのだから。




もし、こんな涼羽の内心を父、翔羽や妹、羽月、そして幸介や誠一などが知ったのなら、もう今が撮影中であろうと構わず、べったりと抱きついて思うがままに可愛がっていたことだろう。




「(うわ……すっげーいい笑顔…こんな嫁、めちゃくちゃ欲しくなるじゃねえか…)」




そんな笑顔を、自分に寄り添われながら浮かべられた志郎は、涼羽のことを男で親友だとしっかり認識していながらも、まるで本当に自分にとっての理想の花嫁がそばにいてくれているようで、その心がほうっとしてしまう。


反面、男であり、親友である涼羽のことを見たままの女の子のように扱うことに対する抵抗感が強く出てきており、非常に複雑な心境となってしまっている。




ただ、こんな理想的で、綺麗で可愛らしい花嫁に寄り添われていることが、やはり本能的に嬉しいのか、志郎のその端正な顔にも、ほんのりと幸せそうな笑顔が浮かんできているので、あった。

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