ラブコメかなーみたいな感じで読み始めたのですが、日比野さんがスカートを徐々に短くする理由、そして彼女が抱えていたものを知ったとき、なんとも言えない感情に包まれました。実際に私が主人公の男の子の立場だったら、どう声をかけてあげるか、かなり迷ってしまうと思います……。どこか心暖まる物語なんですが、最後の一行で「おいっ!」って突っ込みを入れたくなりました(笑)(ネタバレしてたら遠慮なくレビュー削除してください……すみません)
スカートの謎、という部分にスポットを当てて読むと、案外なあんだで終わってしまうかもしれません。でも一度読んでみて、たまに日比野さんや主人公のような気分に浸りたい時に読み返す。そんな風に楽しむお話なのかもしれないなあ、なんて思うのです。何かに執着したり、こだわったり、後で思い返すとどうでもよかったり他の誰かにとって無意味であったりしても、その時の自分の中ではキラキラしていたもの、大事だったもの、そんな思い出を思い返しながら読み返すとなおいいのかもしれません。