奏汰のモデルは歌手『J moon』

 『J moon』は、ミュージシャンを夢見る21歳・奏汰の成長を中心に物語は進みますが、まだ若い彼にとっては、10歳上の蓮華ママ、一回り上のバーテンダー優の存在は、強烈です。

 それで、先に二人に触れておいたのですが。

 奏汰が主役、または、蓮華とW主役として見ることも出来ます。


 イケメンで童顔の奏汰は、モデルになった人が二人います。

 一人はアジア人で。(日本人もアジア人と言えますが……。)

 東南アジア系の方です。 

 見た目は、奏汰のような元々の茶髪や、吊り上がり気味な目、とは違いますが、整ったハッキリした顔立ちで、擦れていない感じでした。


 長身で、可愛い・格好良い両方を合わせ持つ人で、女子が寄っていき、男子は「あいつは、女子にばかり愛想がいい」などと、やっかんでいました。でも、男友達も多かったみたいです。

 当時、シェアハウスはありませんでしたが、外国人向けのアパートに、何人かで住んでました。

 奏汰も、8章からはシェアハウスに、男四人で住んでます。


 ルックス良くて、歌も超上手かったので、レコード会社に引っかかり、デモテープ50曲分オリジナル曲で用意するよう言われてましたが(ひっ!)、差し迫るビザの期日内に、50曲作って歌って録音するのは不可能でした。

 用意出来たところで、本当に契約出来るか確証もなかったので、やむを得ず帰国してしまいました。

 自国に近いアジアの他国でも声がかかったそうですが、デビューはしなかったと思います。


 残念過ぎです!

 しかし、デビュー出来る人なんて、一握り。才能あっても、悲しいことに、様々な理由で断念されたのは、彼だけではないのでしょう。

 しばらくは自国で、音楽には関係ない、なんだか色々なことをしていました。音信不通になってしまったので、今はどうしていることか。


 奏汰のモデル二人目は、日本人です。

 歌手デビューした後、今は、歌手で俳優、シンガーソングライターで。

 最近でも、TVで見かけました。すぐには気付きませんでしたが。

 顔は、奏汰のイメージやアジアンくんよりも、少しだけワイルド寄り? で、やはり、目鼻立ちがハッキリしてました。


 その彼がデビューしたての18〜19歳くらいの頃だったか、たまたま仕事のコネで、インタビューにくっついていくことの出来た、下っ端のくせに図々しかった私は、カッコいいアーティスト男子という激レア素材を、まじまじと観察し、恐れ多いことに、いくつか質問もさせていただきました。

 作詞も手がける彼——に限らず、音楽に携わる若者——が、いったいどんな本を読んでいるのか、興味があったのです。

 という私も、その時は、さすがに若かったんですがね。


 森瑶子さんがお好きだと。

 おお! 当時、私も読んでいて好きでしたが、意外に思いました。

 音楽関係の出でもあった多才な森瑶子さん。最近まで高校生だった男子が、読むのかぁと。

 恋愛の歌詞を作ってたから、一般の男子高校生というより、レアケースかも知れませんが。

 (私も、恋愛物を読みあさっていた時期で、脚本とか書いてみたかったからなんですが)


 実際話してみると、イケメンなのにチャラチャラしておらず(服装は、硬派なロッカーでしたが)、根は真面目で、運動部出身だけど本好きで、知的な感じがしました。

 「普段は、友達だろうと、仕事関係の人だろうと、バカな話ばかりしてますよ〜」とは言っていました。


 落ち着いていて大人っぽい外見でもありましたが、デビューしたてだし、創る側の人だからか、なんとなく、夢見がちな青年——もとい、夢に向かって希望にあふれた純粋な青年、という印象もあって新鮮でした。


 そう言えば、その後すぐに、ちらっと、ドラマにも出ていた気がします。

 年上女性を慕う年下男性役だったと思います。


 奏汰につながった!


 おそらく、ドラマ初出演で、数えるほどしかない出番でも、一生懸命熱演していたと思います。

 相手方の女優さんも、好感の持てる人で。誰だったか思い出せないのが残念ですが。


 この時、『J moon』の構想が、既にあったわけではありませんが、デビューしたての彼には、そういうのはハマリ役だと思い、有名人たちが演じるドラマの主人公・主要キャラや本編ストーリーを差し置いて、彼の演技をガン見していました。

 今思うと、観察に近かったかも。物書き目線だったのでしょうか。

 昔から、主人公よりも脇役に注目してしまうことが多かった、というのもありますが。


 ◯◯年ぶりの記憶が、呼び覚まされました。

 恐ろしい!(苦笑)

 奏汰は、その歌手と、アジアンくんの印象から、妄想を膨らませて出来たキャラでした。

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