2017年3月~

小説の書き方(初心者編)~たまには真面目に創作論~

 こんにちは。第二回コンテストの作品も読み終わっていないのに、もう新しいBWコンテストが始まりましたね。なんか意外と参加者が少ないみたいで、漫画原作コンテストの使いまわしが多い感じ?


 とりあえず第二回コンテスト作品は引き続き読んでいきます。前回は☆100超えが多かったんですが、今読んでるのはみんな☆50前後です。感想はおいおいアップしていきます。



 今回はせっかく創作論ジャンルにこのエッセイを置いているので、創作論っぽいのをたまには上げてみようと思います。今更って内容が多いかと思いますが、念のため……



《小説の書き方・初心者編》


■改行後は一字下げる

→小学校の作文の授業で習ったかと思いますが基本ですよね!

 はっきり言ってこれがないとかなり読みにくいです。

 とはいえiphoneやipadからの執筆だとスペースで半角しか下がらない上、カクヨ ムだと半角二個は全角として表示されないのでそれで下がっていない人もいるかと思います。

 そんな時は編集画面の左上の編集サイドバーから「段落先頭を字下げ」と言う機能があるので使うといいと思います。私の場合はiponeの辞書に「 A」と登録して、使う時はAを消して使ってます。


■三点リーダーは二個並べる(「…」一個にしない。「・」にしない)

→〇「……」×「…」×「・・・」

→ これは私もWeb小説を書くまで知らなかったのですが、今では辞書登録して「てん」で「……」が出てくるようにしています。


■ダッシュも二個並べる

→〇「――」×「-」


■「!」や「!?」の後には一字開ける

→ただし、鍵かっこの終わりに来るときは開けない。

 〇「こんにちは! 元気ですか!」

 ×「こんにちは!元気ですか!」

 ×「こんにちは! 元気ですか! 」


 

 たまに意地を張って「これが私の表現方法なのだから」「内容が良ければどういう風に書いてもいいじゃないか!」と言う人がいます。


 でも例えば公募の下読みさんは沢山の文章を読みなれていて、こういうルールを守らない人は小説の初心者だと経験から知っています。

 なので、下読みさんはルールを守れていない原稿を見ると内容も見ずに落とすそうです。どうせ初心者が書いた文なのだから残すに値しないと。


 下読みだけでなくWeb小説の読者の中にも文としての体裁が整っていないとすぐにブラバする人が沢山います。そういう人の書く文はたいてい面白くないと経験から思っているからです。

 せっかくいい文章を書いても読まれなくては意味がありません。読者への礼儀だと思って、体裁は最低限整えましょう。身だしなみを整えるのと同じことです。





 《ちょっと上手く見える小説の書き方・初心者編+》



次は「初心者っぽい文」を抜け出すためのチェックポイントです。



■「~た」「~です」など同じ語尾を連続して使わない

→同じ語尾が連続して続くと小学生の作文みたいに見えるのでなるべく避けましょう。


×)お婆さんは川へ洗濯へ行きました。お爺さんは山へ芝刈りに行きました。

  すると川から桃がどんぶらこ、どんぶらこと流れてきました。

  お婆さんは桃を持ち帰りました。桃を切ると、中から男の子が出てきました。

  お婆さんはその子を桃太郎と名付けました。


〇)お婆さんは川へ洗濯へ、お爺さんは山へ芝刈りに行きました。

  すると川からどんぶらこ、桃がどんぶらこと流れてきます。

  お婆さんが桃を持ち帰り切ってみると、中から出てきたのは男の子。

  お婆さんはその子を「桃太郎」と名付けたのでした。


 「~だ」「~た」「~である」「~る」もしくは名詞で終わる(体言止め)などして、語尾にバリエーションをもたせリズムをよくしましょう。ただし、文章のスピード感やリズムをよくするためにわざと同じ語尾を部分的に使うのはあり。

 



■主語を減らす

→文の始まりが「私は」ばかりだとこれも作文ぽくなってしまうので避けましょう。ただ、主語を削って文脈が分からなくなると困るので、分かる程度に減らしましょう。


×)私は朝起きると水を飲みました。私は水を飲んだグラスを台所に置きました。私はそのグラスを洗うとお湯を沸かしました。私はお湯が沸くと、すぐにコーヒーを入れました。


〇)朝起きた私は水を飲んだ。水を飲んだグラスを台所に置くとそのグラスを洗い、お湯を沸かす。お湯が沸くと、すぐにコーヒーを入れた。


 なんとなく同じ語尾や主語が続かない方がスマートだと思います。


■接続詞を減らす

→「そして」「だから」「しかし」などを連続で使うのはなるべく避けましょう。


×)僕は彼女と結婚した。そうしたら彼女は家事をまるでやらない人だった。だから僕は彼女を怒った。しかし彼女は逆に僕を怒った。なぜならば、彼女は僕よりも稼いでいる。だから僕が家事をやるべきだというのだ。なので話し合いをした。そして話し合いの結果、家事は分担してやることになった。


〇)僕は彼女と結婚したのだが、彼女は家事をまるでやらない人だった。僕は彼女を怒った。彼女はそんな僕に対し、逆に怒りをぶつけた。彼女は僕よりも稼いでいる。僕が家事をやるべきだと言うのだ。僕たちは話し合いをし、家事は分担してやる、という結論に至った。


■重複表現を使わない

→簡単に例を挙げると「頭痛が痛い」とか「雷鳴が鳴った」とかそういう表現です。


■表記の揺れを統一する。

→「僕」なのか「ぼく」なのか。「何故」なのか「なぜ」なのか。「予め」なのか「あらかじめ」なのか。「ひとつ」なのか「一つ」なのか。「三」なのか「3」なのか。

→表記が一定だと読みやすいです。特に数字は、縦書きの場合は一般的には漢数字にするようです。はがきや封書の宛名なんかもそうですよね。(ただWeb小説の場合は横書きなので、私は算用数字の方が見やすいと思って使ってたりもします。どうなんでしょ)

 また、読みにくいと感じた漢字はできるだけひらいてます。「予め→あらかじめ」「殆ど→ほとんど」って感じですね。

 私の文は表記の揺れが多くてよく指摘されるのでこれに関してはあまり人のことは言えませんが……


■数行おきに改行する


→これは賛否両論あるかもしれませんが、よほど文章がうまくない限り、Web小説では数行おきに改行した方が目に優しいと思います。紙に書かれた文章と違ってぎっしり文字が詰まっていると、目が滑って読みにくいと恐らくWeb小説の読者のほとんどは思っているはずです。

 公式作家さんの文章や、書籍化した作者さんの作品を読んで研究し、読みやすい改行を心がけましょう。

 



 さて、いかがだったでしょうか?

 執筆初心者さんに役立ってもらえればうれしいです。


 最後に、私事ですが、時空モノガタリという短編のコンテストサイトで、第126回コンテスト(テーマ304号室)最終選考に残り、第127回コンテスト(テーマ新宿)では入賞しました! 5000円ですが賞金ももらいました。小説のコンテストで賞金を貰うのは初めてなので嬉しいです! 


 それから拙作『ロボットに育てられた少女』が☆300を突破しました!

 このエッセイが始まったころは☆30ぐらいだったことを考えると感慨深い! ありがとうございます! これからもがんばります!


 それではまた~

 ごきげんよう!

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