第二回カクヨムコン参加作レビュー④

 さて、第二回コンテストもいよいよ終盤! みなさん、星を入れ忘れた作品は無いかな? 今回も、私が読んで★を入れた作品をじゃんじゃん紹介していくよー!



■『魔王は呪文を唱えた! モンスターの落とすゴールドが下がった! 経済は混乱した!』(異世界ファンタジー) 作者:六畳のえる


 魔王がモンスターのゴールドを捜査してきて……というお話。異世界物×経済という異色の組み合わせが光るこの作品ですが、取り合わせが意外というだけでなく、コメディタッチでとても読みやすかったです。

 しかもゴールドの価値が上がったり下がったりしたらどうなるのか、具体例がとても分かりやすく経済ものとしても本格的。

 子供ができたら読ませたいですね。というか、もういっそ社会科の教科書に載せるべきでは? という感じ。普通に書店に並んでいても売れそうな出来です。軽く読めて深く学べる、完成度の高い一作!



■『血眸 ~暗澹たる日々~』(ホラー)作者: 雪車町地蔵


 祖母の葬式に出席するため実家のある村へとやってきた主人公・一可がそこに伝わる「血眸さま」の伝説に巻き込まれて――というお話。

 もうね、出だしからして怖いです。往年のホラーゲームとか伝奇小説の雰囲気がムンムン。巧みな筆致で一気にラストまで読む人を恐怖の世界へ引っ張っていく、そんな感じの作品。いやほんと、上手いです。

 閉鎖的な村、古くから伝わる伝説、そして惨劇は起き――化け物や派手なスプラッターが出てくるわけでもない、ラノベ的な感じでもない、じわじわと追い込まれるような正統派ジャパニーズホラー。読むと貴方も暗澹たる日々におびえるようになるかも……?



■『ブラボー! オー、ブラボー!!』(異世界ファンタジー)作者 タカテン


 嫁探しの旅にでたモテない男のブラボーが出会ったのは少し天然なお嬢様で……

サクサク気軽に読めてクスリと笑えるファンタジー。すごくテンポがよくて、キャラも濃くて面白かったです。こういうコメディ系のファンタジーは良いよね。

 他の人もレビューで書いてたけど、スレイヤーズとか極道くんとかそれ系の昔懐かしい感じのドタバタファンタジーですごく好感が持てる。

 一応完結はしてるんだけど、ぜひともいろんなヒロインを登場させてシリーズもので続けてほしい! そんな作品。



■『星を見上げて』(SF)作者 丸山弌


 宇宙のどこかにある双子の惑星。ある日望遠鏡で星を眺めていたスレツは、偶然にもこちらを観察していた女の子と目が合った。それから2人は惑星が近づくたびに、望遠鏡越しに手を振り合う。スレツは思う、いつか彼女に会いに行こうと。

 はい、出ました~! 私の好きな綺麗な世界観のちょっとファンタジー入ったSFです。いや、これ系統本当に好きよ。

 この作品はロマンあふれる美しい描写に、SFらしい緻密な設定、少年が旅に出るドキドキワクワクのロマンを一気に味わえる良作。個人的には、ラピュタなんかを好きな人には合うんじゃないかなあ、と思います。ランプ、ナイフ鞄に詰め込んで出かけたくなりますよ、これは。もっと多くの人に読んでほしいです!





  ……さて、あともうちょっとでコンテストも終わりですね! 早いです……。

 ところで気になったのは、コンテストも終盤なのに完結してない作品が意外と多いということ。特に異世界ファンタジー。

 私は基本的に毎日作品の更新をチェックするというよりは、完結済の作品を一気読みして★を入れていくスタイルなのですが、ランキングを見ていても「読む作品が無い~」となってしまいます。その点現代ドラマとかは完結済が多くて読みやすいんですけどね。


 例えば公募であれば完結してない作品を賞に出すってのはあまりないと思うのですが、Web小説はやっぱり違うんでしょうね。なろうの上位とか、確かにすごく長いイメージだし。でも私はあんまり長いとエタっちゃいそうでちょっと不安になってくるんですよね。

 私の場合、毎日読む時間が取れるわけでもないし、やっぱり読むとなると休みの日に一気に、となっちゃうので、長い時間読まされた挙句完結しないと時間を無駄にした気分になるので......みなさんエタらないように頑張って下さい!!(人のこと言えるのか??)


 まあ、そこらへんは人それぞれだと思うので、皆さんラストスパート頑張ってください☆ ではまた!

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