桔梗紋異聞
明智光秀は島津義弘と毛利輝元の会談に同席してこう言った。
「薩摩と長州が一緒に手を携えて行けば、徳川を倒せます」
その言葉に両者は頷き、同盟を組んだ。そして関ヶ原の戦いに勝利し、島津、毛利幕府ができた。
「あの男、好きになれぬ」
西郷隆盛は言った。
「豪胆そうでいて小心。そして狡猾」
隆盛は今、江戸攻撃のため、京都本能寺に宿泊している。
「新しい世に、あのような男はいらん」
そういったとき、小姓の森蘭丸が慌てたように部屋に入ってきた。
「どげんした?」
「謀反にございます」
「誰がでごわす?」
「坂本龍馬と海援隊です」
「是非もない」
明智光秀と坂本龍馬。ともに桔梗の家紋であったという。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます