暗殺者

『あなたの命頂戴します。 ソロモン』

 という暗殺の予告状が来ても首相はピクリとも動じなかった。

「これで今月何通目かね、吉田くん」

「はい200通目です」

「分かるだろう、私が動じない理由を。この国のSPは最高水準だよ」

「そうですね」

 と言いながら吉田秘書は首相の喉を竹を尖らしたナイフでかき切った。

 吹き上がる鮮血。

 死にゆく首相に、吉田秘書いやソロモンは、

「私がどれだけ各国の要人を暗殺してきたと思うのかね」

と尋ねた。もはや返事はない。

「200人だよ。分かるだろう。どんな最高水準のSPでも私を遮ることはできないんだよ」

 ソロモンは堂々と正面玄関から出て行った。

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