ギロチン体験
国からの勝手な抽選で、マリはギロチンによる斬首を体験しなければならなくなってしまいました。ギロチンで首を斬られるのですが、斬られた後は治療を受けて首は元通りになり、翌日から変わりなく生活ができるというのです。死なないのに死ぬ経験が出来るなんて、とっても不思議! と、マリはすこしわくわくしていました。
関係者から「その髪は執行前に切ったほうがいい。髪は繊維だから切れづらくて、首にかかっていると斬首の妨げになるのだ」と言われました。「私、昔から髪が短かったことがないから、これを機に切ってしまうのも好いわね」そう言ってずっと伸ばしてきた長い髪をマリはハサミで切り始めました。
ヂョキ、ヂョキ、と切っている内に不安になってきました。「生き返ったとき、髪も元に戻っていたら好いけれど……。首を斬られるのって、どんな感じなのかしら。きっと死ぬほど痛いわ。……死ぬって、どんな感じなのかしら。」その時、マリを断頭台へと連れて行く車が迎えに来ました。マリは黙って、雑に切った髪を揺らしながら車に乗りました。
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