第18話 飯盒炊爨の極意!?

飯盒炊爨はんごうすいさん

実にいい響きじゃないか。

合宿と言えばだね。

んぅ、というか・・・・・・・・・なぜこのクッソ暑い中火を焚かなくてはならないのか。

汗が頬をつたって落ちていく。

俺は、火おこし係に任命されました。

班長なのに・・・・・・・・・。

地味だ・・・。

縁の下の力持ちとでも言って貰いたいよ。


 作るのはもちろんカレー。

アロラは野菜を切る係。山田はご飯を炊く係。

女子2人のうち、1人はアロラと共に野菜を切り、もう1人と鍵浦はカレーを作る係だ。

そうだ。

今更だが、女子2人の名前が判明した。

皆さん忘れてそうだから解説しなおすと(俺は誰に向かって解説なんてしようと・・・)

女子2人はそれぞれショートカットとロングヘアだ。

ショートカットの方の名前は、川崎湊かわさきみなと

内気で、少し病弱らしい。

登山の時を思うと、体力はあるらしいが。

ロングの方は川崎遥紀かわさきはるき

っていうか、これ男子の名前だろっ!

こちらも、大人しいやつだ。

双子の姉の方らしいが。

屋上で1人で立っているところを見ようものなら、自殺志願者かと疑ってしまうような、【儚い】だとか【人形のような】とかみたいな言葉が似合う女子だ。

まぁいっつもビクビクしてる2人ってことだな、うん。


まぁそんなこんなで彼女らとカレー作ってまぁす。

近況報告でした。

火はおこせた。

山田が、米を持ってくる。

「っこれで、よしとっ。後は頼んだぜ、彼方」

「いや、ご飯炊くのはお前の役目だろっ!?」

っくそ、暑い。熱い。

火の粉が、灰がぁあ・・・・・・・・・。


「彼方さぁん。野菜切れましたよぉ」

アロラと川崎妹が切った野菜を鍋に入れて、持ってきた。

鍵浦もルーの入った袋を持ってくる。

ご飯を炊いている飯盒の横で鍋を温める。

中の野菜が柔らかくなったら、ルーを入れるらしい。

まぁそっちは川崎姉と鍵浦に任せよう。

それにしても、暑い。

そして、熱い。

灰が目に入ってくるし・・・。

汗がヤベぇ・・・・・・・・・。

何分くらいで炊けるんだろうな、ご飯って。

もう、暑いわ、マジで。

暑い暑い熱い熱い暑い熱い!

アツイ・・・・・・・・・。

この熱い気持ちを詩にしたいぐらいだ。


この俺の熱いソオルが燃えたぎっているぜぇ!!


あぁ、ダメだ。テンションがおかしい。


あぁ、クソ・・・・・・・・・。

今ごろ先輩はなにしてっかな・・・。


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