百年法(上・下)

 近未来の話をご紹介します。いや、これは平行世界かもしれないし、パラレルワールドかもしれない。とか思わせてくれる小説。

山田宗樹著『百年法』です。


 戦後、戦争に負けた日本はアメリカから様々な文化や法律を受け入れます。その中の一つが百年法です。

百年法とは、簡単に言えば今のままの姿で100年生きられるという法律。

20歳以上になると任意で受けることが出来る手術によって、日本人のほとんどがその手術を受け、死ぬことを拒みます。20代のままの人、40代の貫禄をつけた外見の人。

100年と言っているからには、100年経ったら死ぬのかといえばそうではないのです。手術を受けさえすれば不死身。しかしそれでは、同じ人が権力を持ち続け、経済は停滞してしまいます。これでは困ると、当時の政府が百年法を制定したのです。

 2045年。終に百年法施行の年になります。百年法適応者は、施設に行き安楽死をしなければならないのです。その中には、政府関係者も含まれていました。

この法律、無事に施行できるのでしょうか。


 政治の駆け引きや、人間の欲望、そして命のあり方を考えさせられる作品でした。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます