第五回出張なんでもモノマネ大会in熱海
宴会開催
「はい。毎度おなじみ流浪の小説、細かすぎるけど多分伝わるモノマネ大会でございます。今回は魔王軍の皆さんで熱海に来ていまーす」
「なんでだよ」
「熱海は日本有数のリゾート地として知られていますが、やはり一番の目玉は温泉。今回は魔王城を離れてこの熱海でロケを行います!」
「どうやって来てんだよ。世界観違うだろ」
「今回はサハギンさんの経営するさはぎん旅館の宴会場を借りて第五回大会を開催します。皆さん、張り切っていきましょう!」
「なんで熱海にサハギンの店があるんだよ」
「アシスタントはおなじみ、側近が担当します。そして司会として熱海魔王軍接待委員会会長をお招きしました。どうぞよろしく願いします!」
グガハハハ。熱海は良い所だ。魔王軍出身の我が輩が存分にもてなすぞ。
「絶対インプだろお前。地の文で返答してる時点でバレバレだ」
「さて、会長さん。今回はどんなテーマの大会になるか説明していただきますか?」
うむ。今回はせっかくの熱海なのだし、いつもより平和な日常パートモノマネを中心にモノマネを募ったぞ。特別企画も熱海にぴったりな物を用意するから、楽しみにしてくれ。グガハハハ。
「そうですね。魔王軍は先日魔王様がサハギンさんに弟子入りして退職したので、政治不安が広がりましたが……今日はそんな不安を吹っ飛ばす穏やかさで行きましょう!」
「待って。我、弟子入りした覚えないんだけど。前回の大会は茶番だったよね?」
「あ、魔王様。こんなところで油売ってたらサハギンさんに怒られますよ。早く厨房に戻ったらどうです?」
そうだぞ。皆で宴会料理を食べながらモノマネを見る事ほど幸せなことはそうそうない。裏方の貴様が料理を運ばないと意味がないのだぞ。
「……貴様ら、執拗に我の不利な後付け設定を定着させようとしてない? いい加減、我も泣くぞ」
ではさっそく、本編を始めるとしよう。側近よ、最初の参加者の準備を始めよ。
「あれ。前座のパートはやらないんですか?」
うむ。今回はやらない。どうせあのパート、魔王に無茶振りして慌てさせるためのコーナーだったからな。
「それもそうですね」
「『それもそうですね』じゃねぇ。そういう意図があったなんて知らんぞ我は。とりあえずお前らをぶん殴らせろ」
料理人。そういうツッコミはいいからさっさと料理持ってこい。皆待ってるぞ。
「くそ、どいつもこいつもフリーダムに進めやがって……。後で全員覚えてろよ!?」
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