第94話:描写の書き方~1センテンス1描写

 ここからは、もう少し具体的なコツを書いていきましょう。


 初心者がよくやるミスが、1センテンスに大量の描写文を書き込むことです。

 書いている人がテクニシャンで、見事に読者を操れる人なら別にどんなに描写文を入れても言い訳ですが、初心者がやるとただ読者を混乱させるだけです。


 1センテンスで描写するのは、1要素(描写)だけにしましょう。


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例文

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 首を一周する輪は、まるで僕を逃がさない意思表示のようだ。

 そして、僕の肌を傷つけたくて仕方がないように刺激する。

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 首を一周する輪は、まるで僕を逃がさない意思表示のようで、肌を傷つけたくて仕方がないように刺激する。

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 上記の例文はまだ簡単な方ですが、どちらがわかりやすいかは見ていただくとわかると思います。


 また、上記では描写文が2センテンス続いていますが、ライトノベルの場合は内容によって避けるようにしましょう。

 自分の小説を見直して、描写文を分解したり説明文にしてしまったりした方がいい部分を探してみることです。


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例文

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 首を一周する輪は、まるで僕を逃がさない意思表示のようで、牽制するようにチクチクと肌を刺激してくる。

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 首を一周する輪は、まるで僕を逃がさない意思表示のようた。

 牽制するように、チクチクと首を刺激してくる。

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 上記は変換例ですが、描写文を説明文にしたおかげで、むしろ想像しやすくなった感もありませんか?

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