第90話:描写の書き方~直接的描写を心がける

 描写でよくある問題は、読んだ瞬間に「???」となってしまう内容です。


 描写は具体性を避けて、読者に想像させる、考えさせる手法です。

 でも、あまりに具体性を欠きすぎたり、間接的すぎたりすると、読者は想像することもできなければ、考えることを放棄することもあります。



 描写文は、「1ステップで対象に辿りつける表現」を目指すとよいでしょう。



 具体的には、「白い三角形」を表すのに「おでんに入っているはんぺん」とかは、わかりやすいのではないでしょうか(三角形じゃないのもありますが、一般的な基本認識を使います)。


 しかし、これを「おでんの具材のような」と書いてしまうと、具体性があまりになくなりますし、「おでんに入っている、白くて柔らかくてフワフワした、魚肉のすり身にすりおろしたヤマノイモを混ぜて作った物」と書いても遠すぎて駄目なわけです。


 回りくどいのが、カッコイイ描写ではありません。

 読者に想像させるのが、カッコイイ描写です。

 わかりやすい方がいいので、回りくどくないが、具体性をギリギリ回避するぐらいの最短距離を通る表現がいいのです。


 もちろん、慣れた人はこれを上手にコントロールするのでしょうが、まずは基本から攻めた方がよいでしょう。

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