第23話 ようやくご飯。

 ざっと買い取り屋さんの見学をした後、さて次はどこ見ようかとカインさんに話し掛けようとした途端。


 ぐりょりゅろお~


「…………………」

「………………………ぁ」

 お腹の虫が限界を訴えました。盛大に。

「あぅ…」

「…ぷ、くっくっく…はぁ、そう言えば何も食べてないのか。次は食事と飯屋の見学にしようか」

 恥ずかしいが背に腹は代えられません。

「お願いします…」

 ここは素直に提案に乗っとくよね。


 カインさんの案内で街の食堂に行くのですが、ここで問題です。

 今まで気にしてなかったけどこの学ラン目立つよ。

 せっかく無限ポケットにしたけど、着替えた方がいいということでカインさんの服を借りました。

 いやでかい。

 何回腕捲りしたか。

 裾もワンピースみたいになってたけど同じく借りたズボンに突っ込んだよ。

 何故か着替えの時にカインさんが慌てて目をそらしてた。

 気を使わせてすいませんねえ、これから成長するんだから!

 …するよね?

 まだ中学生なん、いや中学生だったんだから?


 さあご飯だ!

 カインさんの行きつけらしい食堂はいわゆる大衆食堂と居酒屋の合体したような店だった。

 カインさんはどことなく上品な顔立ちだからもっと高級なお店のような気がしてた。

 え?別に高いとこに行きたい訳じゃなくイメージだよ。

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