第12話:セミナー②

午後からは数字の追求だ。

なぜ営業成績がよくないのか、接客はしっかりできているかをひたすら追求される。

このセミナーでみんなが最も嫌になる時間がこの時間だ。

私も何度も立たされ、行きたくなくなるほどだ。

これを乗り越えれたらあとは余裕なのだ。

一日の講義の流れを最後に締めて最後に解散となる。

帰りの車では「今日の社長講義は最高でしたね」と私は言う。しかし周りは険悪ムード。みんな1日のことは思い出しくない模様。

なぜか一人私だけがテンションが上がっており、2時間車で揺られながら会場を後にする。


株価をチェックしてみたところ若干下がっていた。

これは安く多く仕入れることができるぞ、と思ったが、月末になると必ず駆け込みで多く買われ、結局は水準は元に戻る。

まだ当時は安い値だが今後が気になるところである。

株主大島も「株主までまだ80足りねえぜ、今でようやく20株だ。頑張って稼いでくれよ」と言わんばかりだ。

言われなくてもしっかりと貯蓄もしているから常に自分の給与と貯蓄の前年比超えを意識している日々なのである。

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