第4話:BAR
先輩社員がこの度異動することとなったのだ。
何やら昇格される模様。私は寛大に祝ってあげたかったのだ。
そこで先輩の行きつけのBARにいくことになった。私が奢るつもりで。
社会人になってからというもののあまり飲み屋などに行く機会も減った。
しかもBARに行くことはあまりなかったのだ。そこではカラオケなど楽しめる要素が多く存在した。
そこの店員はうちの店にもたまに買い物に来る人だった。
最初はロックの焼酎で乾杯した。私はあまり酒は強くないが、付き合い程度に堪能した。先輩は煙草をふかしている。
私も負けじと電子煙草で対抗した。ただ煙が出ているだけのもの。
そこで先輩はふざけてお酒の中に私の電子煙草を入れた。壊れてしまった。
それ以降私は電子煙草は吸わなくなった。元々喫煙している店長や副店長、先輩社員との付き合い程度に自分だけ何も吸っていないのもおかしいと思い、勝手に吸っているふりをしただけだ。
大学時代を思い出す。地下にあるBARカフェによくお世話になったものだ。開店した当初からのお客様にはすごく優しい店であった。
私は毎週月曜日にそこのカフェに夕食がてらパスタを楽しみによくいったものだ。必ず1杯700円はするカクテルを無料で頂いていた。
気前のいい時は3杯4杯無料で貰える。客数は少なく、とにかくそこの店員さんともよく話をするので仲が良かった。
店によく来られる常連客とも話をした。たまにグラスが空いていると常連さんから「奢るから1杯付き合いなよ」と言われ、生ビールをご馳走になったりしたこともあった。
やはり身近な応対も「時には金なり」なんだなと感じた。
話は戻るが先輩社員と別れ、家に帰路した。
こうして楽しい日々があとどれぐらい続くのか。そんなことは当時は何も考えていなかったのだ。時間だけがただ過ぎ去っていく。
「時は金なり」給与が出るたびに貯金だけする日々がこの時は続くのであった。
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