活性




 あの廃屋での身の毛もよだつ経験をした後、家に戻った僕は母さんのお説教も上の空で、部屋に引きこもってしまった。それから数日間学校でも家でもあの事が忘れられずボーっと過ごしていた。


勉強机にうつ伏せになってずっと考えていた。



 「あれ、何だったんだろう」


 BB弾が入っていた袋から取り出し、アノ緑の粒を天井のLEDライトにかざして見る。緑の粒はなんか小さいてんてんみたいなのが動いているようにも見える。


 あの緑の大男。今まで見たことも無いほど背が高かった、2メートル以上は余裕であった。身長も高くて怖かったけどあの睨まれた時の目。


 目の色も緑色だった。血走って充血していたあの目は血管まで緑だった。


 緑の大男に首を絞められたとき、他の奴が部屋になだれ込んでくるのがもし少しでも遅れていたらーー



 あの握力じゃあ内頸動脈の血流も狭窄起こしていたから脳への酸素供給が遅れて危なかったな。


 は?何いってるの僕?ないけいどうみゃくってなんだ??まっいいか今日はいろいろあったから疲れているんだな。


 でも緑の目って言えば3日前田沢とこんな話をしたのを思い出す。



「おい知ってるか、緑目病の噂」


「またお前の都市伝説かあそれもう既卒すぎて飽きたよ」


「これはマジだよ!緑目病にかかると白目が全部緑になるんだって。それでさ、病院にいくと何処かに隔離されちゃうんだってよ」


「ああそうかあ、それは怖えなぁ~」



 そんな会話を思い出すと急に背中に寒気が走りベッドにもぐりこむでも、寒気と震えが止まらない。



 どうしたんだろう?風邪がぶり返したのかな?




 そんな事を考えていると、ドアがノックされ母さんが入ってきた。



「優斗、起きなさい!」

「なんだよ母さん~体がだるいんだよ」


「優ちゃんあなた一体何をしたの?表に警察の人が来てるよ?話がしたいって」



 窓を開けると、覆面パトカーらしき黒塗りのセダンの傍に大人が2人立っていた。


 ーーー今捕縛されるのは尋問対象に正式登録されるなーーー


 直感でそう思った。え?いや僕何言ってるの??


 母さんが止めるのも聞かずに2階のベランダから、勝手口の門のところに足を乗せて地面に降りる、そこから全速力で走った。



 僕は何も考えずに走った。

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