No.621.終焉の獣

へばりつくように 頭が痛い真夜中

窓の外はすさまじい風が 吹きすさぶ


目を閉じれば 妄想の産物が襲い来る

黒い服の少女が 深い とても深い森へ誘う

方角すらもわからない どす黒い緑


小さな 手が導く

夢とも現実とも わからないまどろみ


追い詰められた魂は 縦横無尽に駆け巡り

やがて 監獄に迷い込み 業火の終焉


まとわりつく汗の やな感じにきづき目覚めた

部屋の中はいつもと変わらぬ 孤独の空


振り向けば 草が生い茂る野原の中

さっきの女の子が 悲しみの瞳で 少しあとずさる

獣とかした 欲望の塊は

走り出し 捕まえる

幼い体に かぶさり 全てをはぎとり そして・・・


追い詰められた魂は 縦横無尽に駆け巡り

やがて 監獄に迷い込み 業火の終焉

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