No.421.車窓

重みのある水分を含んだ飛来物

積雪で 予定時間よりも遅れている列車

一人 ポツンとホームのベンチで座り込んでいる

待っている 間 ぼうっと景色を眺めてる


誰かに恋いしたい でも恋できない

古い 深い 傷口が歯止めを かけてしまう


ほのかに 燃ゆる ときめき 押し込めて クールに振舞ってる

感情さらけだして 消え去ってしまうのが 不安で たまらない


揺れる車窓 流れる雪吹雪

人もまばらな静かな車両にこしかけ

一人 ポツンと シートに座り ほうけている

のっている間 うとうとと首が傾く


誰かを愛したい でも愛せない

古い 深い 傷口が歯止めを かけてしまう


ほのかに 燃ゆる ゆらめき 消し去りて クールに振舞ってる

感情さらけだして 消え去ってしまうのが 不安で たまらない


おびえてるだけ ゆがんでいるだけ

泣きはらしたまま 孤独の涙があふれている

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る