第31話:「まささん、またしても流される」の巻
(食事を終えたまささんは、ねねさんの勢いに流されるまま、またしても宿泊施設にインしてしまったのでありました)
「(心の声:ああ……また来てしまった。自制しよう自制しようと思ってたのに……なんて心の弱い俺)」
「まささ~ん。何考えてるですか」
ふたりして湯船の中に浸かりながら、ねねさんがまささんに問いかけます。
「お湯、温かたですか? も少し熱くしましょうか?」
「う、うんそうだね。お願いするよ」
蛇口を捻ってお湯を注ぎ足すねねさん。
「じゃ、まささん。こちに足伸ばしてください」
「何すんの?」
「マッサジしてあげます。ふくらはぎ。きもちいーですよ!(もみもみ)」
「おおッ! 確かにこれはキモチイイッ!」
「でしょ~」
「うん。ふくらはぎが第二の心臓と呼ばれるって理由がよくわかる」
「へェ。ふくらはぎってそんな風に言われてるですか? わたし、全然知らなかたです」
「病気で熱出した時、薄めたお酢に浸したタオルをふくらはぎに巻くと、熱冷ましにいいんだよ」
「おゥ! 初めて聞きました! そ言えば、ネギも熱出した時使うといいて聞いたことあります!」
「(心の声:ああ。確かアスホールに突っ込むってやつだな。俺は勘弁だな)」
「まささん。わたしの足もマッサジしてくれませんか?」
湯船の外ににょきっと突き出すねねさんの足。
まささんは、おどおどしながらマッサージを始めます。
「おゥ! 男のひと、やぱり力ありますね。きもちいーです! おゥ! そこッ! そこすっごくいーですッ! もとしてくださいッ! あんッ! そこ違うッ! そこじゃなくて、さきのところッ! そ、そこッ! もと強くッ! もと強くッ! ああッ!」
「(心の声:すいません。それ以上
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます