第78話 スペック確認と試し技 前編
サファイアに憑依されてみたら、憧れていたスーパーヒーローみたいに
変身できた進太郎。
「・・・・・・もうこのまま、サファイアと二人で一人
の仮面のヒーローをやって暮らそうか?」
夜の大都会、満月をバックに青いヒーローが高い所から悪党達を見下ろし
左手を拳銃を突きつけるイメージでビシッと悪党達に向けて突き出す。
「・・・・・・さあ、断罪の時間だ!!」
妄想に合わせて鏡の前でポーズと台詞を吐いてみる。
『素敵なイメージですわ殿下♪私と殿下、二人で一人なんて甘美な♪』
サファイアも進太郎に合わせたポーズを意識内で取っている。
進太郎の妄想は、サファイアにばっちり共有されていた!!
「・・・・・・え、何で俺の考えてる事がわかった!!」
驚く進太郎。
『今の私達は身も心も一心同体、殿下のお考えもシェアですわ♪』
意識の中で、海賊服姿のサファイアが囁く。
意識の外の現実では、青い外骨格のヒーローがポーズを
取ったまま固まっていた。
「・・・・・・・超恥ずかしい!!」
意識内の進太郎が両手で顔を覆えば、現実でも顔を覆い悶える。
憑依されての変身の、デメリットを思い知った進太郎。
「・・・・・・まさか、他のアニー達でも同様か?」
『私といるのに他の女の話をするなんで酷い方♪、イエスですわ。』
・・・・・・現実は非情である、思考駄々漏れどころじゃない。
二人で一人のヒーローって聞くが、なって見ると心の
プライバシーとかなくね?と思う。
サファイアの方は、主人に甘える犬状態である。
『夫婦とは一つの星を眺めるものだと言いますわ♪』
どこぞの文豪の言葉を何故知っているんだろう?
『殿下の記憶がこちらに伝わって来ておりますので。』
記憶もシェアされるようだ、身も心も丸裸である。
「気を取り直して、どんな武器とかがあるんだ?」
『それでは右手をご覧下さいませ♪』
バスガイドっぽい言葉に従い右手を見る。
いつの間にか、刀を握っていた。
刀身は日本刀のようになっている、鍔から柄にかけて
青い狼の頭を模したパーツとナックルガードが付いていた。
柄は、両手でも片手でもどちらでも持てる長さだ。
「・・・・・・まともに格好いい。」
素直に感心した、やっぱ格好良い。
『お褒め頂き感謝の極みですわ♪』
船を下りたら、技とか試したり練習しよう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます