第74話 あの後

天界人のヴィラン、シムル。


自分の世界への帰還と復讐を企んだ男との戦いはヒーロー側の勝利に終わった。


薫は星雲警察の学校へ転校となった、サミュエル校長と星雲警察のトップが

15ラウンドほど殴り合いをして揉めた結果である。


それぞれが帰還した中、魔王部とヘルグリム帝国では主人公の進太郎が

鼻血をたらして燃え尽きていた。


デモンプキンでドーピングをしてからのキマイラカイザーの制御を全て

自身の魔力と脳みそで行った結果である。


「・・・・・・これは、暫く魔界で休ませたほうが良いな。」

父親の勇一が宣言し、メイド達オトモモンスターは従った。


「・・・・・・お疲れさまだな。」

こまが進太郎をねぎらう。


「夏祭りとか、遊びに誘いたかったが無理だな。」

と残念そうな顔をするのは元気。


「ヘルグリム君の事は、お家の方に任せるしかないわね。」

とかぱ子。


「残念ですね。」

アイリーンは泣く。


こうして、地球での夏休みを満喫しようとした進太郎の予定は崩れ去った。


そして、進太郎が目覚めたのは見知らぬ・・・・・もとい懐かしい天井だった。


「・・・・・・ここは、どこだ?」

目を開けば天井には、ハロウィンのカボチャを模したシャンデリア。


寝かされているベッドは、ホテルのスイートルームのような豪華なしつらえ。


自分の姿を見る、病院の患者が着る浴衣っぽい患着衣だ。

「・・・・・・良かった、裸じゃね。・・・・・・って、違う!!」

一人ボケツッコミをする進太郎。


シムルを倒した時点で記憶が途切れている自分、自分を介抱するのは

味方で家族、そしてこの部屋は地球の自宅ではない。


思考を纏めた結果

「・・・・・・・里帰りしてる~~~~っ!!」

いつの間にか魔界、しかもかつて自分が暮らしたアニーの実家

へと連れて来られたと気づく。


そして部屋のドアが開き、アロハにバミューダパンツと場違いな服装をした

赤い毛皮の狼男が入ってくる。


「おお、殿下♪ お目覚めになられましたか♪」

優しく声をかける狼男、これがヘルグリム帝国宰相でアニーの父親の

ルガーである。


「・・・・・・宰相?なんて格好してるの!!」

毛皮の上にアロハってどうなんだ?


疑問を感じた進太郎にルガーは笑って

「娘が送ってきた土産です、ハワイは懐かしいですな~♪」

と喜んでいる。


「・・・・・・え、宰相ハワイ行った事あんの?」

俺、日本の他の外国行った事ないと思った進太郎。


「皇帝陛下ご夫妻の新婚旅行のお供で、おお、殿下の分のありますぞ♪」

ジャジャ~ン♪と自分で言いながらルガーがアロハシャツを差し出す。


「ありがとう、着替えるよ俺もハワイ行きたいな~♪」

ルガーに調子を合わせてアロハを受け取る。


進太郎はアロハを手に入れた。


「では手配いたしましょう、帝国のハワイと呼ばれるリゾートへ。」

ルガーが喜んで出て行く。


「帝国のハワイ?そんな所があるんだろうか?」

患着衣を脱ぎ、部屋の中のクローゼットを開けると自分の服や下着

があったので着替える。


だが、魔王ドライバーとコフィンが無い。


召喚しようと意識を集中しても何も起こらない・・・・・・変身できない。


ならば、自分本来の力を使おうと呼吸を整え掌に闇の弾丸を作ろうとする。


ズキズキーーーン!!


激痛が進太郎の全身を駆け巡り、進太郎は気絶した。


進太郎の魔力に部屋のセンサーが反応し、ルガーが戻ってくると

着替えた進太郎が気絶した。


「おお殿下!!そんなにリゾートに行きたがっておられたとは!!」

アロハに着替えていた事から勘違いした宰相ルガー。


「私だ、至急殿下のお世話部隊を編成し殿下をリゾート領へお連れするのだ!!」

勘違いした宰相の一声で部隊が編成され、人狼メイド達に担ぎ上げられて

進太郎は運び出された。


一方、ザトウベック号の一室では長身で引き締まった体つきながらも胸は大きい

青髪縦ロールの女性がルンルン気分で身だしなみを整えていた。


「ラ~ラララ~♪ああ、進太郎殿下が我が艦にお越しいただけるなんて♪」

青色縦ロールの女性が青い尻尾を立てながらピンク色の海賊船長服に着替え終える。


彼女の名はサファイア、人狼のお嬢様でアニーの花嫁学校時代のライバル。

進太郎のオトモモンスターを目指していた女性である。











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