第71話 シムルの巨大化



天界の兵器であるネフィリム号にいるだけで、デーモンブリードこと進太郎は

気持ち悪さと破壊衝動に駆り立てられる。


対魔界兵器であるネフィリム号は、内部に魔界の存在が

入ると浄化しようとする機能が備わっている。


例えるなら抗菌トイレと菌の関係である。


人間との混血ゆえ滅ぼされはしないが、魔界人の血が進太郎の体内で

拒絶反応を起こしているのだ。


「光と闇を引き連れて、デーモンブリードただいま参上っ!!」

名乗りと共に艦橋に殴りこむデーモンブリード達。


「貴様、魔界人か!!」

デーモンブリードに嫌悪感を感じ、エネルギー弾を掌から放つシムル。

まともに直撃して、吹っ飛ばされたデーモンブリードを仲間達が受け止める。


「あなた、ベネッツ族ですね!?」

天界人のアイリーンがシムルの種族名を叫ぶ。


「バカな!!貴様のそのオーラはジガンテ族?何故魔界人と共にいる!!」

天界人でも、顕著に魔界嫌いなベネッツ族のシムルは混乱していた。


「・・・・・・決まっている、それは俺達が繋がった仲間だからだ!!」

痛みに耐え体から煙を揚げながら立ち上がったデーモンブリードが叫ぶ。


「俺自身が、魔界と人間界のつながりから生まれた存在そして俺は

天界人のアイリーンとも繋がった!!」


デーモンブリードの叫びに、シムルは思考が停止していた。

その隙に薫が、置いてあった天界の鎧に触れるとその全身を黄金の甲冑が包む。


「ご先祖様の遺品、返してもらったわ!!」

薫が叫び、思考停止したシムルを強烈なフックで殴り飛ばす!!


「・・・・な、鎧が発動してる?オリバーの末裔だと!!」

鎧の想定外のパワーにされるがままのシムル、胸からビームを出して

薫を撃ったが、その光は虚空に開いた闇の穴に吸い込まれた。


持ち直したデーモンブリードが、カバーリングをしたのである。

「天界からの追放者シムル、貴様に慈悲はない!!」

と処刑を宣言し右の拳に闇のエネルギーを纏わせる。

魔王ドライバーも、断罪の歌を歌っている。


「合わせて行くよ、進太郎君!!」

デーモンブリードの隣に立った薫も、左手から光の剣を出して構える。

「俺達も混ぜろよ!!」


元気も、かぱ子も、こまも、アイリーンもそれぞれエネルギーの塊を生み出した。

これで決まりかと思われた、だがまだだった!!


「魔界人なんぞに、やられてたまるか!!」

シムルも、青いレイピアを召喚して振るい斬撃を飛ばし突撃してくる。


飛んできたシムルの斬撃は、元気達から撃たれたエネルギー弾に相殺された!!


「魔界、天界、人間界が繋がった俺達が、世界に切られた貴様に負けるか!!」

と叫ぶデーモンブリードの反論を無視し、シムルが突撃してくる。


「進太郎君、危ない!!」

薫がデーモンブリードを庇いシムルとぶつかりせめぎ合う!!


そのまま体育館ほどの広さの艦橋内を、縦横無尽に飛び回り破壊しながら

剣をぶつけ合うシムルと薫。


弾き飛ばされた薫を、デーモンブリードが飛んで受け止める。


デーモンブリードが薫を連れて仲間達の元へ戻る。


その隙にシムルが懐からデモンプキンを取り出す。

「げげ、デモンプキン!!返せ、天界人が食ったら何が起こるかわからん!!」

デーモンブリードが、闇の触手を伸ばすもシムルに切り落とされる。


「忌々しい!!かくなる上は、この忌々しい魔界の力を喰らって貴様らを殺す!!」

と叫びデモンプキンをかじる。


ドクン!!


シムルの心臓が大音量で鳴り響き、船内から姿を消した。

「・・・・・え、勝ったの?」


薫が口を開いたと同時に外部から、宇宙なのに地震と思われる衝撃が襲う。


アラーと同時に船内にスクリーンが展開され、巨大化したシムルが映し出される。


再び戦いは、巨大戦へと移行した。













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