第47話 人魚の涙(後編)

パトロールとは言いつつも、単純に近所の商店街へ買い物ついでに

周辺を歩いて回ると言う簡単なものだった。


マシンはあるがまだ使わない、雨の日には使いたくない。


何せ一般人でも超人的な能力を持っていたりするのが当たり前のご時世。


民間のヒーローも沢山いるので、日本の防衛力や防犯力は全体的に高い。


因みにかつてあった一般人による警察制度は度重なる不正や不祥事に

廃止され、ヒーローが治安維持や司法職を担っている。


そんな現在、警察と呼べるものは宇宙星雲連合うちゅうせいうんれんごうと呼ばれる宇宙人達の国連の組織である星雲警察が地球の各地に駐在してヒーローと共に

主に宇宙人の犯罪を取り締まっている学園の進路先の一つでもある。

彼らの自前の警察学校は、うちの学園のライバル校だ。


ガラガラ星人が食人屍王国と手を組んだので、星雲警察とも仕事で関わるよう

になったがあっち警察こっち軍隊と仕組みが違うのでシマ争いとかが起こる。


だが、今回は面倒ごとはなかった。


真っ白で毛のない全裸の肌、犬の様に避けた口と耳に赤い目をした化け物t達。


食人屍王国の尖兵、グールだが何か所々汚い緑色をしている。


そんなのが空から降って来たら、逃げるか戦うかしかないだろ?


「全員、変身!!」

俺の掛け声で、アニーもフランもメイも変身する。


アニーは、鎖をレオタードの様に巻きつけた燃える炎のような赤い狼の獣人になる。


フランはマッシヴで胸の大きな、女性型の紫色のドイツ式西洋甲冑だ。


メイは緑色で手足や頭部にヒレを生やし、何か植物と魚とトカゲの合成獣人みたいな姿になった母が沼地に生息するスワンプ族らしい。


「メイ、約束を果たすぞ!!」

変身した俺は、メイのコフィンをドライバーにセット!!


「はい、マイロードッ♪」

メイが喜んで、俺の下半身にしがみつくと俺達は緑色の棺に入れられる。


そして、両腕と下半身に緑色の魚風の具足を身に着けたメイブリードに変身。


「殿下、敵は恐らくカビの類に感染してる生け捕りが必要かも?」

フランが襲い来るグールを、電気を発してスタンさせて倒す。


「えー、この場で焼いて消毒しましょうよ?」

アニーは自分に来るものは容赦なく焼き殺している。


人に感染した時のワクチンを開発するのには捕獲は必要。


被害の拡大や汚染を防ぐには焼き殺した方がいいのも判る。


「俺とフランが倒したもの以外は殺すな!!」

アニーに命じて、武器を出す。


それは長い棒の両端に魚のヒレ状の板が付いたオール状の武器。


実際にオールにもなるが、伸縮自在で斬る、突く、叩きつける、回転させる

他にスコップとして掘削するとかピザ焼きのピールやフライパンにも使える。


真ん中で分割して二刀流とか、アニーから鎖を貰えばヌンチャクにもなる。


箒やモップ、ちりとり、枝切りバサミの代わりにもなる。


『殿下、武器としてお使いください。』

バックルの下で飾りとなっているメイが、金的の位置から語りかける。


「仕方ないフラン、肩車だ!!」

跳躍しフランに肩車した状態で、フランが電撃を浴びせて俺が

オールを振るいグール共を殴り倒す。


メイブリードの状態での必殺技とかもあるのだが、住宅地ではとても使えない。


倒したグールをアニーが魔法の鎖で拘束していき十分ほどで勝利を収めた。


メイと分離すると

「約束を守っていただいて嬉しいのですが、コレジャナイ感が。」

と言ってメイが泣き出したのを俺はあやした。













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