第25話 遠足という名の遠征

教室に入ってきた担任の先生は、金髪でグラマーで美人で筋肉質な

アメリカ人女性である。

本名はコーデリカ・カーペンター、ヒーローとしての名はグラビティマイト。


怪力だけでなく自分やその他の重力を操ったりする他、宇宙空間など通常人類が

生存不可能な場所でも生存できる超人である担当科目は女子体育。


「皆さん、静かに東京遠足を楽しみにしているのはわかります♪

ですが、観光旅行を楽しめるのは真面目にがんばった人だけですよ。」


先生の言葉で、皆の目が落ち込んだ。

落ち込んだ生徒の一人から遠足のしおりが回ってくる。

「1習慣の東京遠足は各チームそれぞれがどのように東京にたどり着くか?から

スタートです。」

あれ?遠足って団体行動では?


「敵地に乗り込んだり、現場に駆けつけるための訓練です。」

ヒーロー学校らしい理屈ではある。

「たどり着いたら拠点を確保し、拠点を中心とした範囲でヴィランとの実戦を

経験してもらいます。」


遠足とは、日帰りではないのだろうか?


「学校指定の拠点は制限があるので早い者勝ちです、自分達に有利な拠点作りの訓練でもあります皆さん頑張りましょう。」

と、笑顔でしめる先生だが生徒は笑えなかった。


その日の授業は、ほとんどの生徒が暗い気持ちで過ごした。


「・・・・・あのゴリラ、笑顔だったな。」

この日も魔王部の面々は、ヘルグリム帝国大使館へ集っていた。

コーデリカ女史をゴリラと呼んだのは元気である。


「美人じゃないか、コーデリカ先生?」

というのは進太郎、その発言に3メイド達からは黒いオーラが放たれる。

「・・・・・・担任の先生は盲点。」

とフランがコーデリカ先生の映像を見てつぶやく。


コーデリカ先生は現役のヒロインで、活躍している映像は多い。

「・・・・・・この方を皇后様とはお呼びしたくありません!!」

メイが叫ぶ。

「殿下~♪私達の方がおっぱいも筋肉もありまちゅよ~♪」

アニーが背後から、進太郎の頭を胸で挟んで羽交い絞め。


「・・・・・・風紀が乱れてるわね、相変わらず。」

かぱ子があきれる。

「ヘルグリム君は、コーデリカ先生がお好きなんです?」

アイリーンが尋ねるも、進太郎は答えられない。


「ヘルグリム帝国は一夫多妻制だったな。」

こまは冷静にヘルグリム帝国の法律書を読んでいる。


「・・・・・・ヘル、相手はよく選べよ?」

と、元気が言う。


だが、この元気に生涯のヒロインとの出会いがあるのはこの後の夏の話である。






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