第10話 主人公頑張る

アイリーンが変身した巨人が沖へと向かうのを仲間達は見ていた。

デーモンブリードへと変身していた進太郎は、驚愕した。

「・・・・・・ぎ、ぎ、銀の巨人っ!!何でぇぇぇっ!!」

ヘドロ戦闘員を相手に、両手首から出した闇の触手を鞭のように振るって

シバキ倒しつつビビッて叫ぶ。

なぜなら、アイリーンの種族である銀の巨人はヘルグリム帝国では伝説の恐るべき

凶悪なクリーチャーとして恐れられていたのだ。

「いや、家はもう人間界の味方で悪い事していないから平気なはず。」

と自分を落ち着ける。

銀の巨人の出現に驚いていたのは、敵もであった。

「何だ、あの巨人は!!本隊のところへ向かったのか!!」

怪人、ワカメミイラも驚く。

だが、それがワカメミイラには命取りであった。

デーモンブリードが、ワカメミイラに向けて人差し指で円を描くと

山羊の頭が描かれ巨大な金色に光るの魔方陣が虚空に出現して

ワカメミイラの背後から襲い掛かり、ワカメミイラを磔にする。

「さーて、驚いたがお仕事だ。俺は仲間と違い、ただ悪を倒す正義の味方じゃない。人間界の同盟者である、ヘルグリム帝国の皇太子にして世界の防衛を担う

駐日ヘルグリム帝国軍の司令官として公務により尋問する!!」

と、ワカメミイラに宣告する。

「なお、異世界からの侵略者である貴様にこの世界の法の庇護や権利はない!!」

言い忘れないように付け足す。

『流石はわが孫、良い口上だ』

ベルトのドクロがとんでもない事を、しゃべり出す。

「ええ!!お、おじいちゃん!!」

変身ベルトが、死んだ祖父と聞かされて驚く進太郎後でメイド達を問い詰めよう。

「・・・・・・く、殺せっ!!」

ワカメミイラが叫ぶ、推定性別男のくっころは不快でしかない。

「・・・・・ならば、断罪タイムだ!!」

『レッツ、断罪ターーーーーーイムッ♪』

デーモンブリードのベルトのドクロが叫ぶ。

ドクロの口から映写機のようにルーレットの映像が現れると、ルーレットが回転し

ギロチンのマークに針が止まる。

『怪人ワカメミイラ、汝を断頭刑に処す。・・・・・・処刑執行!!』

傍から見ていると、悪の幹部が手下の怪人を処刑しているようにしか見えない。

「皇帝一族に伝わる666の処刑闘技しょけいとうぎ、ギロチンチョーク!!」

デーモンブリードがワカメミイラの拘束を解くと同時に接近し、プロレス技の

ギロチンチョークを掛けて絞める。

そして、ワカメミイラの首を絞めている腕から闇でできた漆黒の刃を出して

首を絞めながら切り落とした。

「・・・・・・14時30分、処刑執行。」

デーモンブリードこと、進太郎はこの日初めて自分の手で敵を殺めた。

『・・・・・・辛い事をさせてしまったな、だが良くやった進太郎。

首から情報を我が手に入れようぞ。』

ワカメミイラの首をドクロに近づけると、ドクロが首を丸呑みした。

「ええ、な、何食ってるのおじいちゃん!!」

変身をとき、ドクロにつっこむ進太郎。

『我には、敵の首を食らう事で情報を手に入れる機能がある。』

ドクロが答えると進太郎の目に奇妙な光景が映るのだった。

それは、ワカメミイラの記憶か?

ギリシャの神殿を思わせる白い円柱に支えられ真紅のカーペットが敷かれた

玉座のような部屋で、ワカメミイラを含む怪人たちが膝を着いて整列している。

部屋の中心にはモニターがあり、幹部らしき軍服を着た青い肌の男が命令する。

『ワカメミイラよ、貴様は桃ノ島方面を怪人部隊と怪獣一匹で侵略せよ!!』

ワカメミイラは命令を受諾すると、場面が変わり次の場面では会議室らしい部屋で仲間の怪人達と地図を広げて侵攻ルートと攻略ポイントを決めていた。

敵の狙いは、ヒーロー養成学校とヘルグリム帝国大使館だった。

「学校と家が狙いかよ!!」

ワカメミイラの記憶を見終えた進太郎が叫ぶ!!

『敵の軍事拠点を狙うのは道理だな、だが見通しが甘い。』

ドクロがつぶやく。

「何にせよ、皆と合流してアイリーンを追うぜおじいちゃん!!」

進太郎が決意したタイミングで、仲間達がやってきた。











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