Take-34 映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ(Lo chiamavano Jeeg Robot)』(2015)は面白かったのか?
ん~だよ、前回予告してた〈冷たい雪・side〉と何なんも関係ないじゃねーかよ!──と、お思いの方もおられるでしょう。
その通りでございます(キッパリ)!
予定変更させていただきました。
m(__)m
なんてったってこれは何者にも縛られぬテキトーお気楽エッセイですから(どキッパリ)!
まあ、それは次回に持ち越しということで。
( ̄▽ ̄;)ハッハッハ
おわびといっちゃなんですが…………
歌います。
いーえ、歌わせてください! 私の気がすまないんで。
『鋼鉄ジーグのうた』
作詞 林春生
作曲 渡辺宙明
(イントロ)
ダンダダダダンダダンダンダダン
ダンダダダダンダダンダン──
おーれがやめたら(バンババン)
だーれがやるのさ(バンババン)
ゆーげーが天井からポタリと背中に~
(ハァビバノンノ)
つめーてーな(バババン)
つめーてーな(バババン)
いーまに見ていろハニワ幻人、全滅だっ!
ふう。
最近はファルセットがうまく出なくなったな。
懐かしのロボットアニメ『鋼鉄ジーグ』の歌でありました(なんか途中ヘンなのが混じってたな……(゜.゜))。
歌っているのはアニソン界にこの人あり、「Z《ゼェーット》!」のあの方、そう水木一郎アニキ。
てなわけで(バンババン)
皆は俺をこう呼んだ(はーどっこい)
ペイザンヌでございます(はーこりゃこりゃ♪)
さて、今回取り上げたこの『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』、日本では昨年公開。レンタルでもまだ準新作あたりに置いてあります。イタリア発のアクション映画、いや、ヒーロー映画になるのかな。
予告篇を見たときに「え、結局なんの映画なんコレ? ロボット出ぇへんの? ジーグと何の関係あんの?」とチンプンカンプンでした。
蓋を開けてみますと、ひょんなことで超人的なパワーを身に付けてしまった男のストーリー。ロボットこそ出ませんがアニメ版の主人公である『
母の死のショックで少し精神的に病んでるヒロインがこのアニメ『鋼鉄ジーグ』の大ファンなんですね。その
手にした力を使い、初めはATM強盗や現金輸送車強盗をしていた主人公でしたが次第に彼女の思いを受けて……という流れ。
なんでもイタリアではこの日本のアニメ『鋼鉄ジーグ』が以前から大人気だそうで、公開時には原案である永井豪先生も大絶賛、応援コメントも寄せておられましたですね。
デビュー50周年。今年はまさに永井豪イヤー。いやむしろセンセの場合は永井豪イヤ~ンてのが正しいに違いない、うんうん。今年に入り『マジンガーZ/Infinity』も劇場公開され『デビルマンcrybaby』も放映開始、後には『キューティーハニーuniverse』も控えていて──今だ衰えを知らない永井豪伝説……スゴいすね。予告だけはチェックしたけどどれも映像がめちゃカッコイイや。現代風タッチになれど違和感がまったくない、むしろ時代がようやく永井豪に追いついたと言わせんばかり。
(;゜∇゜)…………
残念ながら、私の地元の長崎ではこの『鋼鉄ジーグ』放映されてませんでした(´Д`)いかんせんNHK以外の民放が2チャンネルしかないので、まあしゃーないっちゃしゃーないわけで。
ただ、自宅に『ジーグ』のオモチャがあったのでその辺りは懐かしい記憶であります。所謂いわゆる“超合金”ってやつです。“超ゴーキン”ですよ? なんとまあダイヤモンドよりも固そうな、純金よりも遥かに高価そうな、このネーミングよ。この漢字三文字の物体に当時の少年たちは心を鷲掴みにされたのであります。そんなもと少年は今でも“もろきゅう”なんかを見るとついついジーグの足の部分を思い出してしまうのであります。
そんなわけなのでこの超ゴーキンの『超』っていう漢字、比較的早く覚えました(笑)この文字やたら目にとまる機会が多かった気がします当時は。
ユリ・ゲラーのスプーン曲げで『超能力』ブームが起こったのが1974年、これがやっぱ火付け役なんでしょーね、『鋼鉄ジーグ』の放映開始はその一年後です。超高層ビルに超高級レストラン、ウルトラマンAエースに出てくるのは『怪獣』ではなく『超獣』となり、世界征服をもくろむ怪人は必ず『超音波』なるものを駆使していたよーな……。そういえばやはり永井豪センセの漫画で『
「超○○じゃーん!」なんて言葉も流行はやりとかを飛び越え、気がつくと今でも普通にどっかで使ってますもんね。私が東京に来たときくらいですかね「東京じゃそういう時は『チョー』って言うんだよ、最近はよー」とチャラくてチビっこい同級生、鳥羽くんに教えてもらったのを覚えております。なるほど長崎弁でいう『バリ』と同じ感覚で使うのだな……と。今頃どうしてることやら……おーい鳥羽くーん、元気してっかー?
おっと……失礼しました。
しかもこのもろきゅう、じゃなかった『鋼鉄ジーグ』の超合金、バラバラにできるのです!
Σ(゜Д゜) ウガッ
そして首や四肢に磁石が取り付けてあってくっつくんですよ、奥さん!
(゜ロ゜) ホエー
いや~、鼻の穴広げて興奮しましたね。
(`∀´)=3 フヒー
画期的でしたわ~。
(*゜∀゜)=3
『コンバトラーV』や『ボルテスV』などの“合体ロボ”超合金が出る前ですからね。あ、そういえばコンバトラーVも超電磁ロボだわ。
うーん、なんかこれだけ書いたら満足しちゃったな~。最近は文字数が多くなりすぎていかんな~と反省してたばかりなのに
(*_*;)
そんなわけで映画の方は、皆さん各々でね、ハイ、見たってください(コラ)。
というわけにもいかないので、映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』についてもう少しだけ。
このタイトル、いかにも日本側がつけた邦題みたいじゃないですか? コレ、本タイトルでした(笑)
映画が始まってバーンとタイトルの瞬間、画面に日本語で『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』! と出たので思わずそこで固まっちゃいましたわ。「何コレ?(゜.゜)日本語吹き替え用字幕なの?」と一瞬思いもしましたがこのDVD、そもそも日本語吹き替え自体入ってないわけで。後で調べてみたところ、監督自らタイトルを“日本語”にすることを選んだということ。日本アニメに対するリスペクト精神を感じますね~。
ただ、この日本語ウソですやね。『皆はこう呼んだ──』とありますが、劇中では誰一人としてそう呼んでません(笑)。てゆーかまあ、こ、これからそう呼ばれるようになるのかな……って終わり方です。続編があるんなら観ちゃいそうです。
そもそも『皆はこう呼んだ、○○!』って文法がひと昔前の日本語チックな感じしますわな。ガッチャマンなんかでよく使ってた
「人呼んで……科学忍者隊|(チャンチャララン)!」
みたいなアレ。
まあこれも「ワタシがんばーてニホンゴベンキョーして使ってみたーよ! アモーレ!」ってな監督の愛を感じます、うん。
そもそもこの映画を観てみたいなと思ったのは“エンドクレジットで日本のアニメ版『鋼鉄ジーグ』の歌が流れる!”ってのを聞きかじったからであり(笑)よしゃ、ならばとにかく、そこまではどんなにツマランくても観よう!(つまり最後までってことだけど)と。
この映画を見終わって──というか、観てる時から感じてた印象なんですけど「あ、なるほど、これ映像系学校の生徒たちとかが好きなヤツだわな」と(笑)
なんてゆーんすかね、その「好きなヤツ」てどんな「ヤツ」よと言われてもうまく言えないのですが、「なんか俺らでも撮れそうじゃね……?」みたいなのがまず第一ポイントやないかと思います。
役者がたいしてハンサムでも美女でもないってとこもミソでしょう。キンキラキンのハリウッド映画や有名作品とかを鼻で笑う連中も少なくなかったですからね(おそらくキライではないんですよ、その方がなんかカッコイイから・笑)。金ないんで自分らが自主製作やる時もたいした役者使えませんしね、共感が持てるんでしょう。
また「演者たちが真剣にやればやるのを見るほどになんかこっち側は笑えてくる感」とでも言いますか。彼らはそういうところに妙なエクスタシーを感じたりします。なのであえてそれを作りたがりもします。私の『“くっだらね~”は最高の誉めコトバ』という理念もそこらで
「ラストカットのあのポーズ、もうちょっと何とかならんのかい!」といったような絶賛的ツッコミをね、なんていうか、そう、彼らは(私も……)したくてしたくてウズウズしてるのですよ、きっと(ね、もう何言ってるか全然わかんないでしょ?(-_-;))。
ラスト手前で主人公が名前を聞かれた時に、
「ヒロシ・シバ(アニメの主人公ね)さ」
──と答え、ニヤッとする時なんかにゃもう……感動していいのか笑っていいのかカッコイイーって思った方がよいのか。おそらくその時の私はピクリとも頬を動かすことができず、ココロの中で様々なカオスが舞い踊ってた気がします。今思えばあれが悟りの境地というやつだったのかもしれません。
あとは本作の悪役のようになんらかの形で『ブッ飛んでるヤツ』が出てたりすると彼らは異常に喜びます。これまで見たことのない、まさに前例のないようなブッ飛び野郎をいつか自分も撮ってみたいぜ!──と、そう考える人たちこそがきっと後のちに巨匠と呼ばれるようになっていくのでしょう(か、どーか知らんけど)。
大抵の映画は感想が賛否両論にバラけたりもしますが、結構な数の業界の方たち、マニア、評論家、また「いっぱい見てるな~」と感心するくらいの映画ブロガーの方々などでも、この映画については酷評されているのをあまり見ません。
その方々を決して一緒くたにするわけじゃありません(←ここ大事)が、本作は何かしら彼らを頷かせる共通概念みたいなモノを知らず知らずオールクリアーしてしまってる映画なのかも。そう思うと実に奇妙な映画であります。
私も観てからしばらく経つのに、今でも夜中なんかにフト思い出してフフッとなるんですよね。コメディ映画でもないのに。
ヨーロッパでは『ヒーロー(映画)が生まれない』とよく言われるそうです。末尾の【枝分かれ三選】用に、なんかネタなかったっけかな~と少し調べてみましたが本当にないんですよね(笑)TVドラマで『フラッシュマン』というのが有名だったらしいですが……そんなん知りませんやね、普通。
(^_^;)
この『フラッシュマン』は1967年にイタリア・フランス合作で映画も作られてました。
しかも、もうちょっと調べてみるとその『フラッシュマン』もなんか
『透明な男が拳銃を持っている』設定という場面など、それこそスタッフが棒とピアノ線なんかで拳銃を吊り下げてるだけってのがありありとわかります。
ピアノ線が見えるような雑さ、それはまあいいんですよ。ただヒーローとしてなんか
今回の映画『ジーグ』のようにパワーはあるんだけど、弾丸は跳ね返せなかったり(一度負傷して翌日完治する)とか、足の小指を切断されたらくっつけて包帯巻いてりゃくっつくかな~……と思いきや……ぜんぜん治らない。取れたまんま(そこは治んねぇのかよ!←これね、こういう“絶賛ツッコミ”がしたいの♪)とか……。高いところから落ちても怪我しないけどフェンスを飛び越えるのには普通に苦労してるんだなとか……。イタリアン・ヒーローとはどうしてもそうなってしまう
ネタバレしちゃうと主人公にパワーが宿った原因は川で核廃棄物(?)のドラム缶に体ごと突っ込んじゃったからなんですよね。んで、悪人の方もそのパワーを得たいがために同じことするんだけど…………なれちゃうんですよ、コレが(えっ、そんな簡単に誰でもなれるんかい?!──みたいな)。
(;゜∇゜)
いやぁ……この
けっこう好き(笑)
あ、で、結局エンドクレジットの『ジーグの歌』はどうやったんかい? と言うと……まあ、それは見終わってのお楽しみということで( ̄▽ ̄;)
それこそ今でもフフッとなっちゃいますわ。
大量の作品を順序よく見ていかなければ……という妙な義務感を背負わされる昨今のアメコミ・ヒーロー映画に少し食傷気味な方は、時にこういうのを見ると新しい面白さが発見できるかもしれませんね。いや、いっそのことジャスティス・リーグに『鋼鉄ジーグ』も誘ってやってほしいくらいですわ。
んで、できればそこはキッパリ断る役で(笑)
「(゜_゜)あ、俺、そういうのとか興味ないんで……」
と。
【本作からの枝分かれ映画、勝手に三選】
★『アメリカン・ヒーロー』(2015)
……これ『ジーグ』のリメイク作品じゃないんか? くらいに本作とストーリー、そして系統がとても似ております。偶然にも製作されたのは『ジーグ』と同じく2015年ですね。
こちらの主人公はパワーだけでなくテレキネシスやサイコキネシスなどを持ち合わせておりますが、その力を無駄遣い。ストリートパフォーマンスなどで酒やドラッグのために小銭を稼ぐためにしか使ってないダメダメなお父さん。そんなある時、突然の心臓発作により九死に一生を得た彼はようやくその事に気づき……というストーリー。
『ジーグ』に比べると動きのスピーディーさやハデさなどが強めなので“一般的”にはこちらの方がオススメ……なのかな? 無難ではあるんでしょうね(笑)
『アメリカンヒーロー』といえば宇宙人からもらった特殊な赤いスーツ、そして胸には“中”のマーク、けれどその使用説明書を紛失して……という、あの80年代の米テレビドラマを思い出す方もおそらくいらっしゃるでしょうが、あっちも、もう一度見たいですな~
( ̄ー ̄)
★『ゼブラーマン』(2005)
……こちらは日本発の民間人ヒーローですね。子供の頃、わずか七回で打ちきりになったテレビ番組『ゼブラーマン』に憧れていた教師が主人公。ある日その町に宇宙人が現れ、自らゼブラーマンとなって戦うストーリー。これといって特殊能力があるわけでもないのでどちらかといえばバットマン型になるんですかね。『ジョジョ』でお馴染み三池崇史監督、主演は哀川翔さん。決め台詞の『白黒つけるぜ』が懐かしいです。5年後の2010年には同監督主演にて続編の『ゼブラーマン/ゼブラシティの逆襲』が製作されております。
個人的には『B・バージン』の山田玲司先生そしてクドカンこと宮藤官九郎さんによる原作『ゼブラーマン』の方が“格段”に面白かったですね。連載中はずっと読んでおりました。ヒーローコメディかと思いきやなかなかどうして、内面心理や哲学的な奥深さのある漫画でした。
★『スーパー!』(2010)
……『キック・アス』とよく比較される映画ですが、かなりブラックなコメディであります。妻を麻薬売人に寝取られ奪われたことをきっかけに“ヒーロー”になることを決心した冴えない(本当に情けない)主人公。もちろん特殊能力なんかありゃしません。いろんな意味で民間人がヒーローになろうとすることの危険性を示した映画です。一見コミカルな感じのパッケージや予告篇ですが、本来のヒーロー映画であれば爽快感があるべきシーンなのに、変なグロさを感じたりすることもありますので、ご注意。ただこちらも各方面からの大傑作だと絶賛の嵐であります。ブラック耐性がある方ならば必見ですやね。
監督は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『スリザー』のジェームス・ガン。監督、脚本、俳優、小説、音楽家と多方面に活躍されております。マルチな方ですね~。
あ、ちなみになろう小説とかでよくある『おっさんがほにゃららしたらほにゃららだった……』とかこの三選で選んだ感じに近いところからきてるんすかね? アレの派生起源ってのが私いまだによくわからんのですよ(笑)
( ̄▽ ̄;)
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