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  • 第6章 というか割とライトノベル以外のことも書いてますね
  • コミック売り場に展開せよ? ノベライズ成功の鍵

第6章 というか割とライトノベル以外のことも書いてますね

コミック売り場に展開せよ? ノベライズ成功の鍵

 メリクリだよ~メリクリ~。『艦これ』のサンタコス鈴谷がかわいい。


 というわけで、クリスマスイブでございますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。わたしはこれから仕事です。恋人とクリスマス? なにそれおいしいの?


 お久しぶりです。別作品にかかりきりでなかなかこちらに手を付けられない状況が続きまして申し訳ありません。


 さてそうこうしている間に、カクヨムさんでは第2回のWEB小説コンテストがはじまりましたね。私もいち参加者ではありますけれど、みなさまのご健闘をお祈り申し上げます。面白い作品との出会いを楽しみにしております。


 先行で出ていた『ヒーローは眠らない』につづいて、いよいよ『横浜駅SF』や『勇者のクズ』『僕の妹はバケモノです』などその他の第1回コンテスト大賞作品も本日付で揃い踏みしましたね。一部地域では22日に出ていたでしょうけれど。

 カクヨムさん、また作家さんにとりましても、よい結果が出ますことをご期待申し上げます。


 

 今回の更新は、またしてもKADOKAWAさんのことではないのですが、ライトノベル、というよりかは小説という媒体として見逃すことはできない潮流だろうということで、少し前にWEBで発見いたしました興味深いコラムについて取り上げてみようと思います。


 それは『マンガのノベライズが300万部!? 集英社ジャンプジェイブックスが破格のレーベルである理由』という計3回にわたる集英社さんの『JUMP j BOOKS』編集さんへのインタビュー記事です。


 奇しくもいわゆるキュレーションメディアの一部が「炎上」いたしましたし、許可を取っているわけではないので、タイトルのご紹介という形のみで記事の引用に関しましては差し控えさせていただきたい(実を言うとそれがいままで当エッセイの更新をためらっていた理由のひとつでもあります)のですが、いわゆるライトノベルとしてのレーベルさんから刊行されている小説群とはまた一線を画した超巨大マーケットがありますことを、みなさまご存知でしょうか?


 『少年ジャンプ』などで連載されている数々のモンスターコンテンツで、こどもから大人まで、圧倒的知名度を誇る集英社さん。

 『ダッシュエックス文庫』などの独自ライトノベルレーベルもお持ちの日本有数の一大出版社さんですが、これまで『J BOOKS』という、それらとは毛色の違う小説レーベルを展開なさってることは、案外知られてきませんでした。

 主に『少年ジャンプ』で連載されているコミックを小説化して出版するための、かつてはやや大きな判型の赤色装丁が目印のレーベルさんでした。オリジナル作では村上由佳先生の『おいしいコーヒーのいれ方』シリーズが有名です。

 

 この記事を読んでいく中で思わず膝を打ったのが、以下のような部分です。

 小説といえば通常は小説コーナーに置かれていますよね? ですが集英社さんは自社の最大の強みはマンガにあるということを熟知なさっている。

 そこで、各書店さんにコミックのノベライズをコミックの隣に置いてもらえるようにと、原作であるコミック版と同じサイズに合わせるなどして、地道に態勢を整えてきたというのですね。

 

 なるほど確かに。

 私が関わらせていただいた書店においても小説が『ジャンプコミックス』の隣に展開するのがごく当たり前でしたし、そもそも『J BOOKS』さんの書籍などを発注・管理していたのはコミック担当者さんでした。そのことに、このコラムを読むまでなんの疑問も抱いてこなかったのです。


 コミックではない小説でありながら、コミックの関連商品であるということで当たり前のようにコミック担当者さんが本を並べて、お客さんもそれを当たり前のようにコミックの隣から探し出してお買い上げする。小説というのは(ほとんど)文字だけであるという性質上、若い人にほどハードルが高いと敬遠されがちな媒体。しかしそれが「当たり前」のようにコミックと共存している、ということはよくよく考えてみるととてつもなくすごいことだと思ったのです。

 

 私のいた時でも、たとえば『黒子のバスケ』シリーズや、『NARUTO』のサブキャラクターたちに焦点を当てた外伝シリーズなどが、小説としてはありえないほどに売れていきまして、幾度となく平積みでドカッと入れてもすぐになくなるなんてこともザラでした。


 これは文庫版ではない小説という形態の本の売れ方としては規格外です。


 ちなみに2015年に直木賞を受賞した東山彰良さんは『NARUTO』の外伝を書いておられるのですよね。


 『少年ジャンプ』のコミックスは新書版とよばれる大きさなのでノベライズ作はそれに合わせた大きさでしたが、これが『ヤングジャンプ』――四六判のものですとノベライズ作もまた同じサイズでありましたことが思い起こされます。

 私のいた時はちょうど『東京喰種』という作品がアニメ化しておりまして、コミックと合わせて売れてましたし、私自身とても好きな作品である『干物妹! うまるちゃん』にまさか同じ判型でノベライズが出るとは思わず、いちファンとして驚いた記憶があります。


 

 このように見ていきますと、集英社さんの『J BOOKS』にはコミックのノベライズを売り出す上で書店での置かれ方まで計算し尽くされた戦略があり、それが小説市場の中でひとつの大きな流れを生み出しているということがおわかりいただけたかと思います。


 『J BOOKS』さんから出ている作品をライトノベルと呼ぶのかどうかという定義の話はともかくとして、このような形の小説もまた、新たな主流となりうるかもしれないという個人の感想を付け加えまして締めとさせていただきたいと思います。

 


 また次の更新の時にお会いいたしましょう。調子に乗って色々な方から怒られない限りは……(笑) それでは!

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