大拡張!四六判ライトノベル

 ライトノベル業界は『このライトノベルがすごい!』の最新版の話題などで盛り上がっているようですね。

 カクヨムさん含め、昨夜もいろいろな新情報が出てきたようで、それらの作品たちのさらなる展開がライトノベルのありようをどのように変えていくのか。非常に興味深いです。


 というわけでよくある感じのブログ調にスタートしてみました。こんにちは。

 


 先のエッセイでネタ切れと言ってしまいましたが、よくよく考えればまだやりきれていないことがありました。それは昨今いわゆる『なろう系』作品に増えてきた、『四六判』というコミックでは非常にポピュラーなサイズのちょっと大きくブ厚いライトノベルについてです。角川さん的には「新文芸」と位置づけている分野なんでしょうかね?


 初期の更新で触れておきながら、これまで「担当外だから」という理由でずっと触れてこなかったところがあるのですが、昨夜飛び込んできたある2つの話題を考える時、もしかしたらお読みいただいてる方からも有用かもしれない――そのように考えるに至りました。

 担当外であるということは売上データに実際に触れたというわけではありませんので、あくまでも個人的な主観にとどまるということにご留意いただきながら、今回の更新をお読みいただけましたらさいわいです。



 なおこれは完全に余談ですが改めて四六判ライトノベルについて調べようと思いグーグル先生で


 四六判 ラノベ


 で検索したら下の方ではありますが、1ページめに自分のこのエッセイが出てきてこれを書いている朝からめっちゃビビりました……(笑) 

 なお「ライトノベル」と略さず検索したら結果上位からはキレイに消えた模様。


 

 さて。そんな自分のことはどうでもいいとして。


 元々私のいた書店さんではあまり四六判のライトノベルを取り扱っていなかったのですが、私が文庫担当になる前後のタイミングで店長さんが棚を大拡張して強化に踏み切られたのですよね。結果、棚のほんの数段ちょびっとしか置いてなかった四六判ライトノベル棚は、棚ほぼ丸々二本使い一気に数倍の規模となりました。

 それだけかよ!と思われるかもしれませんが、小中規模の書店には大きな変化なのです。


 それには普段お世話になっていた取次の担当者さん(当時。現在は退職されているらしいです)がアニメやコミック・ライトノベルに明るい若い人で、「今は四六判の時代ですよ!」と強く薦められたという経緯があったようです。このへんは以前にもチラっと触れたでしょうか。


 最近はそういった四六判の書籍から出版されるケースはむしろ文庫として出るよりも多く感じられますし、実際『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』『妹、分裂する』などのカドカワBOOKSさんなどはそういった新たな活路を求めて設立された新レーベルでしょうからね。残念ながら創刊とほぼ同時に私のいたところはなくなってしまったので、当レーベルを取り扱う機会はなかったのですが……

 

 といっても私のいた書店で置いていたレーベルさんにも限りはありましたので、私の知っている範囲も狭いかとは思いますが……



 まずは『ログ・ホライズン』をはじめとしたエンターブレインさん。

 ちょうど私のいた時期に『オーバーロード』が当たり、入荷に相当難儀し何度も聞かれては「ごめんなさい置いてないんです……」と言わなければならなかったので非常に強く覚えています。

 二部構成で映画化されるそうですね。今回の更新で四六版を取り上げようと思った理由の1つがそれだったり。


 あとはMFブックスさん。ここが大拡充のメインと言ってもよかったと思います。

 『無職転生』や『八男って、それはないでしょう!』『フェアリーテイル・クロニクル』『盾の勇者の成り上がり』などは常備されていたので、このへんはよく覚えています。

 今公式サイトで既刊ラインナップを見て確認していたところなのですが、そうそう『ネトオク男の楽しい異世界貿易』あったあった。これタイトルですごく気になってたやつです。


 あとはそうですね……『GCノベルス』さんには、やはり『転生したらスライムだった件』でお世話になってました。あとは『賢者の弟子を名乗る賢者』という作品でしょうか。藤ちょこさんという方の表紙イラストが特段美麗で棚を見ていては癒やされていましたね~。

 というか版元マイクロマガジン社さんなんですね。

 『琴浦さん』の時にはそれほど規模の大きくない版元さんというイメージでしたが、すっかりこちらのジャンルではその地位を固められている印象がありますね。大きくなって……(誰目線だよ)


 あとはアース・スターノベルさん。

 アース・スターさんといえば『てーきゅう』などが有名で、最近は『ReLIFE』などのcomico作品刊行で知名度を上げてきている版元さん。ノベルのほうでも最近勢いを伸ばしている印象があります。

 私のいた頃は確か創刊間もないレーベルさんだったと思いますが、それゆえか比較的よくお世話になっていたように見受けられました。



 まだまだレーベルとしてはいっぱいあるのでしょうけれど、私のいた書店さんで入荷できたものについてはこのへんでしょうか。

 あ、もちろん西尾維新先生の『物語』シリーズ(講談社BOX)や掟上シリーズなどは例外的に元々ドカッと入ってはいましたよ。



 書籍となりますと値段が高いぶん1冊が売れたらデカいので、文庫とくらべて即効性のある売り上げが出せるのが近年台頭している理由なのでしょう。実際私のいたところでもまさにそうした狙いのもと入荷していたわけですし。1,000円以上する大きな判型でも売れているのならわざわざ文庫にする必要もないですしね。

 また文庫で利益を出すには相応に部数を積まなければいけないので、出版社さんとしてはなるべく1部あたりの利益率を上げてリスクヘッジしているという側面もあるのかなと見ています。


 しかし、そんな大判化するライトノベル作品が増加していくなか、まず四六判として書籍化され、次いで一般文芸のレーベルで文庫化。そして昨夜アニメ化が発表された、という特殊な事例を持つ作品があります。


 それが『異世界居酒屋 のぶ』という作品です。ヤングエースでも連載しているほか、原作挿絵を担当した方のコミカライズもあります。


 もっとも一般書籍作品が文庫化、そして映像化するという流れ自体はいたってセオリーどおりの流れなのですが……

 「異世界」というファンタジー要素を含み、かつはじめからライトノベル色の強い形で出版された作品が文庫化=廉価版発行、という流れを踏んだ極めて珍しいケースだと思います。


 あくまで個人的な予想としてお聞きいただきたいのですが、「ギリギリ一般文芸にもいけそうなライン」を攻めた作品で、そこから文庫化→映像化というセオリーに乗っていける作品が次に求められているのではないだろうかと思うのです。

 これが『まほいく』こと『魔法少女育成計画』擁する『このラノ文庫』でなく『宝島社文庫』として出た意味であり、少なくとも同社の文庫『ぼくは明日、昨日の君とデートする』で一発当てた宝島社さんにはそのような目論見があると踏んでいます。ともあれ、そしておそらく、『君の脾臓をたべたい』を当てた双葉社さん、幻冬舎さん(pixiv文芸)や、カドカワさん(カクヨム)も。あ、アニメ化という流れでいうと『響け! ユーフォニアム』のほうが適当だったかもしれません。


 ともあれ以上の見立てが、今回この題材でひとつ書こうと思った2つめの理由にあたります。


 や、単純に「お酒を飲む層」を狙って一般の文庫にしたんだろ的はずれな、というご反論もあろうかとは思いますし、このへんは私の勝手な想像なので軽く流していただければと。ともあれアニメ化、大変におめでとうございます。


 

 ……いつもより長くなりましたかね? すみません。思っていたより多くのことを書きたくなりまして……


 今回でひとまず章を区切ろうと思います。

 

 次からはややライトノベルという枠から少し外れた内容も多くなるでしょう。

 なるべくこれまでの読者さんにご満足いただける内容にすべく、必死に思い出しながら書いていきたいと思いますので、どうかこれからもよろしくお願いします。


 それでは、「トリアエズナマ」しまくるあまりコテンと寝てしまうといったありさまで更新が滞らぬ限り、またお会いしましょう(といってもあまり自分からはお酒飲まない人)

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