関西最大級! 超大型イベントに行こう!(後編)
お待たせしました。大型イベント編後半編のアップです。
出版社さんや取次さん、商材屋さんなどの業界と書店員さんとをつなぐ大商談会の目玉、それは作家さんを招いたトークイベントでした。
普段よく目にしている本を書いている作家さんと直接ご対面できる機会なんてそうそうあるものではありません。というわけでこの機会を逃す手はありませんでしたね。
突然関西以外の方には馴染みがないお話で申し訳ありませんが――
関西独自の「本屋大賞」とでも言いましょうか、関西、というか大阪の書店員さんと問屋(取次)さんがもっとも売りたいという本を選んで大プッシュしていくという企画が実はありまして。
今年もやるみたいですね。7/25に発表されるそうです(公式ツイッターより)
本屋大賞などの他の企画と違うのは、発売から時期の経ったものでも選ばれるという点です。その点で非常に文庫向けの企画であり、また新刊でなくとも展開とタイトル選び次第で売れるのではないか、という試みでもあるように思います。
実際、このイベントの前からフェア展開してたんですけど、既刊であってもPOPを使った飾り付けなどもあり、売れてました。
その選ばれた本の作者さんがすでにかなり有名な売れっ子作家さんだったというのも非常に大きかったと思いますけれどね。
今回お話させていただく作家さんは、おそらく作家を志しておられる文芸読みの方なら絶対に知っておられると思います。そのくらい有名です。
著書多数、しかもそのほとんどはベストセラー。複数のタイトルで映画化もドラマ化もされていますし、またアニメ化も控えています。
……ここまで言ってしまうとピンと来られた方もいらっしゃいますかね?
さて。お昼からしか出られなかった私たちは、このトークイベントに間に合うようにという感じで、そこまで時間に余裕はなかったですけれどなんとか間に合うことができましたね。
商談会が行われている大部屋を出て角を曲がると、小さな講演会ができるような一室があり、用意された座席に着きました。
会場の大きさなどを思い返してみて、出席しておられた書店員さんは全員で40~50名ほどでしょうかね?
私はそういった場で作家さんのお顔を間近に見るという経験がなかったので、ただそのトークイベントを聞く側なだけなのに緊張していたのを覚えています。
時間になりトークイベントが始まりました。
司会の方のちょっとした紹介などが終わりいよいよ作家さんがお見えに。
会場の正面から入ってこられたカジュアルな恰好の女性を見た私は、率直にこう思ったものです。
あれ、意外と普通の人だ――
じゃあお前はどんな人を想像してたんだよ、と言われる方もおられるかもしれませんが……
いや、いい意味で、どこにでもいらっしゃる普通の方、という印象でした。
ヘンな話、街中を歩いておられても普通に周囲に溶け込むような――ともかくもそんな感じでしたね。
いや、バカにしてるとかではなく、むしろこれはとても素敵なことだと思うんです、私。ともすれば世間と乖離しがちな作家さんが「普通であること」「普通の感覚を持っていること」は重要だと思うのです。
押しも押されぬ人気を誇っているにもかかわらず、おごったようなところは一切見られなかったですからね。
とまあ、見た目には普通の人であったのですけれど、話が始まってみればああやはり「作家」さんだという印象に変わりました。
演説家のような巧みな話術を特別持たれているわけではありませんでした。
その点でも、非常に親しみといいますか、「普通」らしさを感じたものですけれど――作家さんのこだわりであったり、「私はこれを書きたかったんだ!」という明確な意思であったり――そういった「熱」は随所に感じられました。
その時の企画で選ばれた文庫本は、日本の伝統芸能である「文楽」を主題にした小説でした。
「人形浄瑠璃」といえばもしかしたら国語の時間に習ったことを思い出されるかもしれませんね。近松門左衛門とか「曾根崎心中」とかのキーワードを挙げればおおよそどのようなものか思い浮かべてくださる方もいらっしゃるでしょう。
くだんの作者さんは昔から文楽鑑賞を趣味になさってたらしく、好きが高じて小説のほかにも文楽についてエッセイも
とにかく見てほしいと。
せっかく国立文楽劇場が近くにある※んだから是非足を運んでいってほしいということをおっしゃってたように思います。
※大阪市中央区「日本橋駅」正面。黒くて立派な建物が目を引きます
話の後の質問コーナーでその作家さんが好きな演目、おすすめの入門書などについても教えてくださったはずなんですが、あああそのあたりはすっかり失念してしまってて……熱を持ってご説明していただいたのにほんと申し訳ないです。
それ以外のことですと、この作者さんもかつては書店員として働いた時代があったといったようなお話もあったと記憶しています。
人づてに聞いた話ですと確かカドカワさんから出ている『氷菓』などの「古典部シリーズ」で有名な米澤穂信先生もかつては書店員さんだったそうですね。
ともあれ。
この時のイベントに参加したことは私にとってとてもよい記念になりました。本当にありがとうございました。
できるだけ迷惑をおかけしないようにしつつ、どのような話がその中で行われたのかある程度うかがえる内容を心がけたつもりですが、いかがでしたか?
方々からあまりにも踏み込みすぎているというご指摘をいただいたら、その時にはすみません、内容を修正させていただくこともあるかもしれません。ご了承下さい。
今回で外部イベント編はひとまず終了です。
ひとつだけ番外編を挟ませていただいた後は、従来の予定通り、初期のお仕事あるあるに仕切り直させていただきたいと思います。
それでは、次回またお会いしましょう。
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