第63話 セックスするから成功する?



 こんな調査報告が一部で話題となっていた。


 「セックスが多ければ、より多くのお金を得る」


 この内容を含んだ記事として別のものも存在する。


「草食なOTAKU」――日本男子は仕事で出世できないらしい


 ケンブリッジ大学講師ニック・ドライダキス氏は「週に4回以上セックスする従業員の方が、年収が5%高い」「セックスを全くしない従業員の年収は、セックスをする従業員よりも3%低い。」と報告しているらしい。統計データとして3〜5%の差がどれほど意味を持つのか自体が最初に微妙であると思うのだが、同時に問題のとらえ方をわざとセンセーショナルにしている気がする。

 内容にもあるように、高収入だからセックスにも意欲的という逆の相関の方が妥当性が高いのではないか。要するに、仕事にも恋愛にも意欲的でポジティブだということが成功の秘訣であるということを示しているに過ぎないということである。


 一部のスポーツマンや芸能人などの成功者が、セックス中毒になっているという話がゴシップ記事にはよく出てくる。このレベルの話題はおそらく事実なのだろうが、セックス中毒だから成功しているという論理はそこから導き出しがたい。成功者だからこそ、貪欲にのめり込んでしまうと考えた方がいいだろう。だからと言って、全ての成功者がセックスに貪欲化と言えばこれもまた違う。成功者でなくても貪欲な人はいくらでもいるだろうし、仙人のような生活をする成功者も当然いる。

 こう考えると、上記の調査報告における結論はやはり納得しがたい。結果はあくまで誤差の範囲であって、あまり差がないと考える方が妥当ではないかと思えてくる。


 また、記事の中では「収入が少なくなればセックスの回数が減少する」との内容も含まれているが、私が日本人だからであろうかこの内容にも違和感を感じる。日本の場合には、むしろお金持ちの方が仕事に対する情熱が強くなり、あるいは生活(家族)設計に真面目に取り組むためか、子供の数が少ない傾向にあるように感じている。むしろ、低収入の家庭の方が子供の数が多いという感覚だ。これはあまり良い表現ではないが、家族計画などを考えずに無軌道に子供を産む家庭が報道などでよく見かけられることからもっと感想であるが、数値的な根拠は全くない。

 調べてみると私の感覚は必ずしも正しくないようで、年収が少ない場合には子沢山な過程も多いが逆に子供を持たない家庭も多いというのが実情のようである。


 ただ、全般的には年収と子供の数の間に明確な差異があるわけではない。ちなみに、1,000万以上の年収の層でも子供の数が少ないというのは中止すべきポイントの一つであるかもしれない。

 そして、低収入でも全ての家庭が無軌道であるはずも当然のことながらない。日本全体を考えた場合に必ずしも良いわけではないかもしれないが、収入を考慮して家族計画を適切に行っているということである。


 さて、出産数とセックスの回数に絶対的な相関があるとは限らないが、それなしの出産は考えられないのだから大きな意味では相関関係があると考えてよいだろう。無論、受精をコントロールする行為があり、また倫理的な問題はあるが堕胎などにより出産数を調整する行為もある。

 次に、上記の日本の生活白書の結果にもあるように、年収が上昇し方からと言って必ずしも子供をたくさん作っているかと言えばそうではない。もちろん年収が高くなれば高い教育費を支払うことで(加えて生活環境なども加味されて)子供の学歴が高くなる傾向があることはよく言われているが、家族計画のイメージで言えば子供の数よりも質に重点を置いているということでもあろう。


 性格的なアグレッシブさがセックスと相関しているとは私も思うが、それが必ずしも成功に結びつくとは限らないのではないだろうか。セックスは生活の中の刺激であり、安定に満足できない性格の人がそこに楽しみを求めるとすれば、こうしたタイプは企業者や創業者などの自ら道を開拓していくタイプであると言えるかもしれない。ただ、企業における成功と失敗は紙一重である。サラリーマンとしての安定で満足する人が多い社会であれば、セックスと成功の相関が見えにくくなっているのではないかと感じた。どちらにしても、セックスを頑張って社会的な成功も手に入れる人もいる。。。程度と考えるのが良いように思う。

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