第26話 モテる条件



 そりゃ、容姿が良いに越したことはない。

 頭もよけりゃ、悪くはないだろう。

 金持ってりゃ、それも尚良し。


 って、外面的な部分はそうなんだろうが、それだけじゃつまらない。


 学生時代は、面白いヤツがウケていた。もちろん、それがモテるのと同じではないが、自分を楽しませてくれる人は好まれるらしい。ただ、難しいのは楽しいけれど彼氏としては別。。という悲しいケースも知っている。


 学生時代の私が知っているモテるためのパターンは、

  1)他人に自慢できる(容姿、その他)

  2)自分に優しい

  3)自分を楽しませてくれる


 これらが三大条件だったように思う。

 そして、別立てとしてあるのが「マメさ」。

 上の3つの条件は、恋人としたとき相手が感じる優越感。男性側から考えても女性側から考えても基本的なことは変わらないだろう。

 「マメさ」は、安心感でちょっと違う。これは、男性側が行動するケースが多いのかもしれない。男性側から言えば、「マメ」と言われることも多いが、女性側の時には「束縛」と言葉が変わっている気もする。


 最初に書いたモテる要素は、ほとんど1)の条件に該当している。

 もっとも、単純に自慢したいという単純な話だけではないとも思う。


 これは、私が女性ではないので自信がある説ではないが、基本的に女性は強い子孫を残すため、強い男性を要求する傾向が強いと聞いたことがある。

 確かに、スポーツマンはモテるが、それでもゴツイ柔道部の選手がモテモテだったとは過分にして聞かない。容姿の影響の方が圧倒的に強い。

 結局、現代では強さは付属的な要素となっているのではないだろうか。もちろん、遠い過去にはそれが絶対的な要素であった時代も長かっただろうが。

 確か、孔雀はその華麗さでアピールすると言うが、それも本能の一部なのかもしれない。


 現代は、長らく平和な時代が続いている。人間の歴史を考えても、今の日本の平和は相当珍しいケースではないだろうか?まあ、江戸時代にも庶民がおおらかに暮らせる時代はあったし、ロングスパンで考えれば例外的ではないかも知れない。


 そういう時代には、基本的に男性の方が数が増える傾向があると聞く。逆に、戦争などで人口が急激に減少した場合には女性が増えるとも聞く。今は平和だからこそ、男性は苦労しなければならない時代なのかも知れない。


 学生時代のことを思い返すと、手早く彼氏彼女を見つける人は、自分の容姿や能力が高いケースと、そうではなくてもマメなタイプのケースが多かったように思う。

 マメは、相手に安心感を与える。それが過度になれば、相手に征服感という別のサディスティックな欲望を与えてしまうかも知れないが、それはまた話のレベルが異なる。


 じゃあ、自分の彼氏彼女を自慢したいという気持ちは、どこから来るのだろう?

 それは、結果として自分の持ち物を自慢することで、自分の普段の人間関係で上位に立ちたいという気持ちではないかと思う。結局、周囲を羨ましがらせたいのだ。それは、生きていく上での刺激ではないかと思う。

 そこに、多少は優れた(女性の場合)相手を得るという本能も関係しているかも知れないが、これは安心感につながるように感じるので、自慢の影には安心感も作用しているかもしれない。


 こんな要因分析で何がわかるものでもないが、自分に安心感と刺激の両者を与えてくれる、そういう人がモテるのではないか?なんて考えて見た。


 もちろん、アイドルの追っかけのように安心感を期待しない向きもある。でも、その代償行為のように、ファンクラブに入ったりグッズを買うことで安心感を得ていると見られなくもない。


 自分自身を平凡であると考えれば考えるほど刺激を求め、一方で自分が波乱の存在であると考えれば安心感を求める。

 世の中で、容姿の良い人間がモテる一番の理由は、自分が平凡であると考えている人が多いということの結果なんだろうなと、ふと感じてしまった。


「無い物ねだりをするのは人間の性。ただ、精神のバランスを保つ上での必然でもある。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます