第4章
第4章のはじめに 主な登場人物紹介
第4章のはじめにおける 主な登場人物を紹介します。
※第3章までのネタバレを、含んでおりますのでご注意ください。
いよいよ、本章より「希望の光を運ぶ者たち」は船に乗り、”暗黒に飲まれし民たち”の元へと向かうようです。
そして、彼らの乗る船の遥か上空では、フランシス一味も呪われし”神人の船”を進めて行くのです。
【主人公】
●河瀬 レイナ(かわせ れいな)
事故死し、魔導士アンバーより異世界にその魂だけが誘われた15才の少女。
彼女の魂は本章でも引き続き、アドリアナ王国の第1王女であるマリア王女(17才・168cm・透けるような白い肌に金髪碧眼、西洋系の超絶世美少女)の肉体の中にある。
アンバーの遺品となったノートを胸に、彼女も「希望の光を運ぶ者たち」とともに、この異世界で自分の魂が時とともに紡いでいく人生という物語を歩み始める。
【希望の光を運ぶ者たち7名】
●ルーク
くすんだような金髪と、情熱的な榛色の瞳の青年。
18才。身長183cm。平民の生まれ。肉体労働で生計を立ててきた。幼馴染のディランとは、兄弟同様の関係。
少し利かん気な雰囲気の持ち主であり、行動力と瞬発力もなかなかのものである。ディランがしんがりを務める者だとしたら、ルークが先駆けであるだろう。
本格的に剣を握り始めてから、まだ日が浅い彼であるが、生涯の友であるディランたちとともに、ジョセフ王子の待つ首都シャノンへと向かう。
●ディラン
サラサラとした栗色の髪と、栗色の瞳の青年。
18才。身長183cm。平民の生まれ。肉体労働で生計を立ててきた。幼馴染のルークとは、兄弟同様の関係。
優等生っぽい雰囲気の持ち主であり、慎重な一面もあり、観察眼もなかなか鋭い。ルークが先駆けだとしたら、ディランはしんがりを務める者であろう。
彼もまた本格的に剣を握り始めてから日が浅いが、生涯の友であるルークたちとともに、ジョセフ王子の待つ首都シャノンへと向かう。
●トレヴァー
褐色の肌に鳶色の髪。抜きん出た長身に筋肉隆々の非常に逞しい肉体の青年。
20才。身長203cm。平民の生まれ。以前の仕事は旅一座の用心棒。
デブラの町の宿にて、ルークとディランに出会い、瞬く間に彼らと意気投合し、その後、彼らとともにアポストルの啓示を受けた。
穏やかな性質で、いつもニコニコとし、周りの者の話を聞き、必要のないことは決して言わない思慮の持ち主。そして、どうやら彼は、デメトラの町でマリアがしでかしたことを知っている模様。
●アダム
日焼けした顔に、胡桃色の髪と瞳。
83才。181cm。平民の生まれ。存命中の彼の家族は、孫娘のジェニーのみ。
ずっと農業を生業としてきたような外見であるが、超高名な元・魔導士。
魔導士はとうの昔に引退していたものの、約10年前に地中にその魂を氷漬けにされていたフレディたち7人の騎士を発見し、魔導士としての意地と誇りをかけ、その哀れな凍った騎士たちを助けようとした。
また、彼はフランシス一味のサミュエルと面識があるらしい。
●ヴィンセント
情熱的なこげ茶色の瞳、燃えるような赤毛、均整のとれた長身の美男。声は心地よいテノール。
23才。193cm。平民の生まれ。元貴族であったダニエルの城に一時、仕えていたこともあり、身分という壁を越え、ダニエルをまるで本当の弟のように可愛がり、ダニエルも彼を大変に慕っている。
飄々として、妙に世慣れた感じの超美男。そのうえ、全身より過剰なまでの色気が醸し出されているフェロモン系。彼は魔導士としての力を持って生まれてはいないが、普通の人間ではないようであり、謎めいた存在である。
●ダニエル
濡れた黒曜石のようなウェーブがかった黒髪が印象的な青年。その黒髪で顔の上半分を覆い隠し、透きとおるような白い頬と血の気の薄い唇を見せている。
19才。184cm。元貴族。彼は本来なら、アリスの城の次期領主となる立場にいたが、自らその身分を捨てた過去がある。ヴィンセントを「お兄さん」と呼び、大変に慕っている。
非常に自己評価が低く、自虐的であり、オドオドビクビクとし、どもり癖があるが、いざという時は自分の身も顧みず人を助けようとする勇気、そして知識も持っている。
●フレディ
やや小麦色の肌に、引き締まった体躯。サラサラとしたグレーの髪と、深いグレーの瞳で、ややあっさりとした目鼻立ちの青年。ハスキーボイス。
19才。181cm。平民の生まれ。そして、200年前に生きていた騎士。アダムが助けようとした”凍った騎士”の最後の1人。
自分自身、そしてともに命を断ち切られた6人の仲間の無念と心残りを引き継ぎ、このアドリアナ王国のために身を捧げたいという強い決意のもと、彼もルークたちの仲間に加わった。
【希望の光を運ぶ者たちの親族】
●ジェニー
愛らしい胡桃色の瞳と、柔らかそうな胡桃色の髪の少女。
15才。162cm。平民の生まれ。存命中の彼女の家族は、祖父のアダムのみ。
レイナのこの異世界での初めての女の子の友達と言える存在。可愛らしく、非常に明るい性格であるが、ややオーバーリアクションであり、彼女が上げる悲鳴はかなりの破壊力を持つ。
彼女は迷えるアダムの背中を押し、彼女自身にも非常に危険が伴う道のりでもあるが、祖父たちとともに首都シャノンへと向かう。
【フランシス一味】
●フランシス
敵の大将であり、得体の知れない魔導士の男性。
外見は30代ぐらい。身長188cm。本人談では平民の生まれ。
腰まで伸びた銀色の髪、エメラルドグリーンの瞳で、夢のような美しさを持つ美男。
余裕綽々といった感じで、非常に丁寧な話し方をし、またその話が結構長い。何らかの計画を企てていることを匂わせてもいる。
過去は不明。ただ、おそらく100年以上生きていることと、不老・空中浮遊の特性を持つ神人の力を手に入れていること、自分の喉を剣で貫いたことがあることは、第2章にて判明している。
第3章終盤におけるアポストルからの新たな啓示といった、地上での追い風が吹いたことにより、彼が率いる一味も”地上より遥か上空にて”呪われた神人の船を進めていく……
●サミュエル
フランシスの同士であり、高名な魔導士の男性。
今だ声だけの出演であるため、詳細な容貌や年齢は不明。
59年前の忌まわしき神人誘拐事件の指名手配犯。59年間ずっと法の手をくぐりぬけている。
個人プレーを好み、協調性はないらしいが、フランシスからの信頼……? は、フランシス一味の中では一番厚いと思われる。アダムは、彼をすこぶる陰険で狡猾な奴と評している。
●ヘレン
ダークブロンドの髪は自然と内巻きになっており、その華奢な肉体を重たげなバイオレットのローブで覆い隠している”少女”。
外見は8才~10才。133cm。
生じた影より酸を放ち、対象人物の肌を焼け焦がそうとするなど、やや風変りな気の使い方をする魔導士。無口で不愛想。
彼女もまた、フランシスやサミュエルと同じく、不老・空中浮遊の特性を持つ神人の力を手に入れていると見られる。
●ネイサン
ツンと尖った小生意気そうな鼻、金髪と赤毛が混じったような長髪を後ろで無造作に束ね、派手な原色系で個性的なデザインの服を身に着けている少年魔導士。
15才。175cm。彼は外見通りの魂年齢。
パワー系の魔術を得意とし、自身の魔導士としての力を強烈なまでに過信している。くすぶる情熱がうずき出しているようで、本章でも嵐を引き起こすに違いない問題児。
●ローズマリー
赤みがかった艶のある長い髪をツインテールに結い、丸顔のなかのぱっちりとした瞳、やけに艶々とした唇の女性。だが、発達し鍛え上げた筋肉を持つ超長身の武闘派。
24才。190cm。
彼女は魔導士としての力は持ってはいないが、優れに優れた戦闘能力だけをフランシスに買われ、彼らと行動をともにしている。彼女の一番の狙いは、ガチムチのトレヴァーである。
●オーガスト
やや細身な体型と繊細な顔立ちで、線が細く、儚げな印象を与える青年。ルークとディランの中間のような髪と瞳の色。
18才。181cm。平民であり、天才的な腕を持つ人形職人。
マリア王女に身も心も奪われ、その命を捧げるほどの勢いで彼女に付き従っていた。フランシスの逆鱗に触れたマリアをかばい、フランシスに許しを乞う。自分の人形職人としての才能を役立たせることを条件に、フランシス一味と行動をともにすることを決意した。マリアの命の確かな命綱となった。
●マリア
金髪碧眼、誰をも惹きつける輝きに満ちた天使か女神のごとき超絶世の美少女であり、残虐で淫蕩な悪魔の心の持ち主。
17才。168cm。アドリアナ王国 第一王女。ジョセフの妹。
彼女の魂には、人間としてあるべきものが最初からない。人が苦しむ姿を何よりも好んでいた。第2章にて、アンバーを殺害したことにより、フランシスをブチ切れさせ、その魂すら八つ裂きにされた。魂のひとかけらとなった彼女は、オーガストの庇護の元、今はちょっと大人しくしている。
【アドリアナ王国 王族ならびその関係者】
●ジョセフ
金髪碧眼、整った凛々しい眉、高い鼻梁、一目見ただけでもなみなみならぬ高貴さを感じさせる近寄りがたい美貌の王子。
21才。身長189cm。アドリアナ王国 第一王子。マリアの兄。
生真面目で非常に責任感の強い人物。第2章の戦いにおいて、幼き頃よりずっと自分の側におり、また愛しくも思っていた魔導士のアンバーを妹・マリアに殺害されて失った。
今は首都シャノンにて、カールとダリオの帰り、そしてレイナやルークたちが無事にやってくることを待っている。
●アンバー
肩までの艶やかなストレートの茶色の髪、澄んだ茶色の瞳、聡明さを感じさせる理知的な美人。
享年19才。168cm。
レイナを「星呼び」と呼ばれる魔術により、異世界へと誘った人物。優しい性格であるが、ジョセフ王子と同じく生真面目で責任感が非常に強く、フランシスとの戦いで自身が窮地に立たされながらも、レイナとジョセフ王子を最後まで守り抜こうとしたたが、マリアに殺害された。
絶命した彼女の肉体も、その清廉な魂も闇夜を照らし出す光と共に風に運ばれていき……彼女は、「この世を守る大きな存在」=「アポストル」となった。
●カール
橙がかった黒髪、美しいというよりも賢そうな顔立ちをしている。魔導士のダリオとは、親類でもないのに自他ともに認めるほど、外見がよく似ている。
22才。185cm。アドリアナ王国に仕える魔導士。
精鋭ぞろいの城の魔導士たちのなかでも、高い実力を持つ。ジョセフ王子の側近であり、ジョセフ王子からの信頼も非常に厚いと思われる。これから「希望の光を運ぶ者たち」を連れて、ダリオとともにジョセフ王子が待つ首都シャノンへと帰るのだ。
●ダリオ
橙がかった黒髪、美しいというよりも賢そうな顔立ちをしている。魔導士のカールとは、親類でもないのに自他ともに認めるほど、外見がよく似ている。
22才。185cm。アドリアナ王国に仕える魔導士。
精鋭ぞろいの城の魔導士たちのなかでも、高い実力を持つ。ジョセフ王子の側近であり、ジョセフ王子からの信頼も非常に厚いと思われる。これから「希望の光を運ぶ者たち」を連れて、カールとともにジョセフ王子が待つ首都シャノンへと帰るのだ。
【謎の者】
●ゲイブ
蜂蜜色の巻き毛で、黄金の瞳の6~8才ぐらいの非常に愛くるしい少年。
アポストルから啓示(手紙)を手に、まばゆい光の玉とともに現れる。
彼は、59年前に闇に包まれて消えた国――ユーフェミア国の民であるらしい。
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