第7話「俺はロリコンじゃねえええーーーー!!」
うちのペットの雌の黒猫は、いつも誰かの布団の中に入って寝ていた。
だけど、僕の所にはなかなか来なかった。
でも今日は入ってきたな。よしよし。
ああ、温かいな。
あれ、お前こんなに大きかったか?
ってか、お前はもう何年も前に。
「はっ?」
そこで目が覚めた。
「久しぶりにあいつの夢見たな。実家にいた時が懐かしいな……って今何時だ?」
上半身だけ起こして壁にかけている時計を見ると、いつも起きる時間より一時間は早かった。
外は薄暗くてまだ冷える。
「もうちょっと寝るか」
僕は横になろうとした。
むにっ。
「え?」
手に何か柔らかいものが当たった。
何だと思い手の方を見ると
そこにミカが寝息を立てて寝ていた。
柔らかいものの正体は、僅かながらあるミカの胸だった。
「うわあああああ!」
「ひゃあっ!?」
ミカは僕の声に驚いて目を覚ました。
「あ、隆生さん? あれ?」
「な、なんで僕の布団の中にいるの!?」
「……あ、すみませんわたし寝ぼけ癖があって、いつの間にかこっちに来ちゃったみたいです」
そんな設定は考えてないが、今度あれの続き書く時にその設定使おうかな。
「ごめんなさい。すぐに戻りま」
ドアが開いた音がした。そしてユカが真っ青な顔で部屋に入ってきた。
「お、お姉様。起きたらいなかったから、もしかしてと思ったけど……やっぱり」
ああ、そうか。妹のユカは姉のミカの寝ぼけ癖を知ってても
「ごめんなさい……お姉様だけに辛い思いはさせない。わたしも一緒に」
は?
「何言ってるの? 辛い思いって何の事?」
ミカが問いただすとユカは
「わたし達は一文無しだもん、だからお姉様が宿代替わりに隆生さんに抱かれ」
「誰がそんな事するかーーー! 俺はロリコンじゃねえええーーーーー!」
僕は久しぶりに一人称を「俺」にして叫んだ。
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