第27話 うれしい

また、今年もおじちゃんの家にいく。但し、今度は公太も一緒だ。

公太「すいません、お邪魔しちゃって♪」

良太「心にもないことを♪」

母親「気にしないでいいわよ♪公太くんに会いたいって、おじいちゃんも言ってたから」

公太「なんか、わくわくするな♪知らない土地に行くのって」

良太「公太らしいね♪」

アルゴ≪俺は楽しくないけどな・・・もうあそこはいった・・・≫

良太≪じゃあ、行ってないところに連れてくよ≫

アルゴ≪それはいいな。そうしろ!!≫

良太≪了解であります!!アルゴ隊長!!≫

母親(良太も公太君がいてご機嫌ね♪)


そして、おじちゃんの家を訪れる。

おじいちゃん「おぉ、よく来たな♪」

良太「来ちゃいました♪」

公太「はじめまして、公太です!!」

おじいちゃん「う・・・ん・・・金髪だな、ほんとに」

公太「・・・これはすいません」

おじいちゃん「まぁ、見た目で人を判断するはよくないことだからな」

母親「その通りです♪」

公太「ほっ」

良太「ふふふ」


おじいちゃんと恒例の将棋を指すことに。

おじいちゃん「二人がかりでいいぞ♪」

公太「わかりました!!」

良太「・・・」(公太の気合いは不安を・・・感じる時がある)

アルゴ≪俺も加わってもいいぞ≫

良太≪アルゴには・・・勝てないと思う・・・おじいちゃんも・・・≫


公太が将棋のルールを知らなかった。

公太「どれがどう動くって?」

良太「歩が一マス前に、香車がまっすぐしかいけなくて・・・」

公太「う~ん」

おじいちゃん「最近のやつは将棋をやらんのか?」

公太「そうですね」

おじいちゃん「悲しいな・・・」

公太「いえ、ちょっと待ってください!!すぐにやります!!」

良太「そうだね、やりながら覚えた方がいいかもね♪」


良太と公太がおじいちゃんに挑む。

公太「やはり、主役は飛車だな!!」

良太「そうだ、飛車だ!!」

おじいちゃん「果たしてどうかな♪」


飛車で攻めようとする良太と公太。簡単に飛車をとられてしまう。

おじいちゃん「はい、飛車落ち♪」

公太「ああ・・・飛車が」

良太「だめだ!!このパターンでいつもやられる」

アルゴ≪成長しないからな。お前らは≫

良太≪ここからだ!!見ててよ!!≫


そして、あっという間に将棋が終わりを迎える。

おじいちゃん「ほい、王手。主役は歩だよ♪」

公太「歩で王様を追い詰める・・・かっこいいな!!」

良太「だめだった・・・下剋上だ・・・」

アルゴ≪見てたぞ!!前回とかわらん≫

良太≪すいません・・・≫

アルゴ≪もっと冷静に考えろ。何手先まで考えてるんだ?≫

良太≪えっ?二手ぐらい・・・攻めることだけ≫

アルゴ≪二手でもいいから・・・攻められたときのことも考えろ・・・≫

良太≪はい・・・アルゴ師匠・・・≫

公太「もう1回!!」

おじいちゃん「・・・今日は終わりだ・・・少し休む」

良太「えっ?」

おじいちゃん「年寄りは疲れやすいんだよ♪二人で外で遊んできなさい♪」

良太「ハイ!!」

公太「・・・」


そして、二人で外に行く。

良太「そこに小川があるし、虫もいるぞ♪」

公太「そうか・・・」

良太「どうした、公太?」

公太「いや・・・なんでもない!!」

良太「?」


そうして、ちかくの山の中を歩いてく二人で。

良太「ここで、昔おじいちゃんと木にハチミツつけて、いっぱいカブト虫とったんだ♪」

公太「おお」

良太「あっちの小川で釣りもしたぞ♪」

公太「思い出がいっぱいあるんだな」

良太「そうだよ♪おじいちゃんとは楽しい思いでばかりだ♪」

公太「そうか・・・いいよなそういうの♪」

良太「公太は、おじいちゃんは?」

公太「・・・・いるよ。たまに会うくらいかな2年に一回とか」(・・・)

良太「そうか」


川で生き物をみる二人。

公太「すげぇ、きれいな川だな。魚が見えるぞ!!」

良太「そうだよ。」

公太「おぉ」

アルゴ≪まぁ、上流のほうだからな。あまり、汚くはないな≫

良太≪どう?お魚さんは?≫

アルゴ≪魚だ≫

良太≪・・・その通りだけど・・・≫


夕暮れ時、おじいちゃんの家に帰ってきた。

母親「ごはんあるから、二人とも手を洗ってらっしゃい」

良太・公太「は~い」


食卓で四人で食事をとる。

おじいちゃん「ありゃ・・・公太もその時計してるかい?」

公太「うん、お揃いだ♪」

おじいちゃん「流行ってるのかい?」

公太「流行ってはないけど・・・サンタがくれた♪」

おじいちゃん「そうか♪いい子にしか来ないからなサンタは♪」

良太「そうだよ♪」

アルゴ≪お前があげたんだろう・・・ニセサンタ≫

良太≪公太も気付いてると思うけど・・・いいんだよサンタで♪≫

アルゴ≪空を飛ぶトナカイとじじぃがいたら、街中パニックになるぞ≫

良太≪・・・笑わせないでよ・・・ごはん吹き出しちゃうよ・・・≫


一緒にお風呂に入る三人。

公太「あぁ・・・気持ちいい」

おじいちゃん「公太も年寄りみたいだな♪」

公太「えっ?」

おじいちゃん「けど、いい体してるな。公太は」

公太「消防士になるために鍛えてますから!!」

良太「そうだよ!!」

おじいちゃん「消防士か・・・いい仕事だ!!」

公太「エヘヘヘ」

良太「エヘヘヘ」

おじいちゃん「良太は・・・照れるところじゃないぞ・・・」


そして、布団に入る三人。

おじいちゃん「公太はいいやつだな」

公太「えっ?」

おじいちゃん「今日一日でわかったよ。公太はそのままでいい」

公太「・・・」

良太「・・・」

おじいちゃん「ずっと仲良くしてくれ良太と」

公太「・・・ハイ!!」

良太「罰ゲームでもずっと友達って約束があるから、大丈夫♪」

公太「そうだったな♪」

アルゴ(違和感があるな・・・データが足りないが・・・)


そして、楽しい時間はあっという間に過ぎていく。最後の日になってしまう。

良太「おじいちゃん、また来るね♪」

公太「また・・・来ます」

おじいちゃん「いつでもおいで。」

       「それと、悪いことはしちゃいけないぞ」

       「人の為になることをしなさい。」

良太「はい」(いつも、最後はこの言葉だな、おじいちゃん♪)

公太「はい」(そうか。良太のいいところは・・・この人の影響でもあるんだな・・・)



おじいちゃん家での生活が終わり、自宅に帰る良太。

布団でアルゴと話す。

アルゴ「・・・」

良太「あれ?」

アルゴ「・・・」

良太「聞かないの・・・感情?」

アルゴ「そうだな・・・どうだ?」

良太「うれしいかな♪おじいちゃんに公太を紹介できて♪」

アルゴ「・・・うれしいか。・・・覚えとく」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る