現代に現れた奇病、地獄での邂逅、過去の苦難、そして再び結ばれる縁。なんと豊かで広がりを持った物語だと驚嘆し、一体どこへ連れて行かれるのかと心が躍りました。
物語に深みが増すのが第15話。それまでは「奇病VS人」ぐらいの認識でしたが、ここから時代背景が描かれ、そこに付随する人のしがらみ、業や情念が織り込まれ、一気に引き込まれました。
蝶は確かに忌まわしい存在かもしれない。けれど、同時に憎みきれない愛嬌のようなものもある(といえば、カンナに怒られるでしょうか)。この辺り、作者の懐の広さを感じさせます。そうそう、この「カンナ」のキャラクターが良い意味で歪んでいて、個人的に大変好みでした。
追記:作者様はジャンルについて検討されているようでしたが……なんでしょうね。広がりを感じさせる作品なので逆に限定するのが難しく、悩ましい。
謎の奇病が発生し、その根源を突き止める話です。
様々な方がレビューしていらっしゃるので、思ったことを書かせて頂きます。
ジャンルを超えた作品ですね!
ホラーでありながら原因を突き止めるミステリー、そして前世から記憶というファンタジー、様々な内容に手を加えているので、一度で理解するのは難しいでしょう。
ですが、その分、魅力的な部分をたくさん含んでいます。
それはジャンルに関わらず、多くの読者の目を惹くことになるであろうと思いました。
さらっとは読めませんが、煮込んだスープのように味のある小説です!
次の話にも期待して、星3つ送らせて頂きます。
文字量に圧倒されつつも読み進めていくにつれ、どうしてこうなったのかがわかっていった。
歴史や宗教、それぞれの背景が事細かに描写されているからだ。
これを書くのにどれほどの資料を読み漁ったのかと考えると脱帽だ。
重厚感のある物語の世界に入り込み、気づけば睡眠時間を奪われていた。しかも頭が冴えてしまった。のめり込みすぎて……。
個人的にはバイオホラーということも好きなのですが、この作品については人と人とのかかわりあい、つまり、しがらみとでも言えばいいのでしょうか。
僕が一番ぐいぐいひきつけられたのはそこにあります。
多少読み終えるのに時間がかかりそうなので、読破していませんが、ここでレビューさせていただきました!