ルナウィ・ロイド 〜ルナウィ・ロイド〜

「プロデューサー、今月のお給料が先月と変わっていないのですが」


「歩合制を給料制に変えたのは美月だろ!」



「青桐さん、このお仕事はお母様が」


「お母さんの意見は関係ないよ。これは私のお仕事なんだから」



「香椎ちゃん、次のお仕事の時間が迫っているから急いで」


「はい。次のお仕事も頑張ります」



 和水プロダクションに所属してからもう何年も経つけれど、何年いてもこのプロダクションは多くのアイドルが自分の担当プロデューサーと手を取り合って輝く未来を歩んでいる。


「ルナちゃん」


「ルナさん」


「ルナ」


 一緒に『ナイン・ティータイム』というユニットを組んでいる舞子、テフ、タンちゃんの3人がわたしの名前を優しく呼んで手を振っていた。その隣にはわたしの担当プロデューサーである八代プロデューサーの姿もあった。


「みんな、もう時間なんだね。行こうか。そして連れて行ってよ、八代プロデューサー、輝く未来に」


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