千丈幸雄 〜センジョウユキオ〜
3月28日
「さてと」
ここ数週間の寒暖差の影響で仕舞うタイミングが先延ばしになっているコタツに両足を入れてぼんやりとテレビを見ながらくつろいでいた千丈幸雄さんはコタツに入っていたとは思えないほどあっさりとコタツから足を出した。
「もう行くの?」
放送時間まではまだ2時間近くあるのにもかかわらず自分のカバンからラジオの台本を取り出した幸雄さんに僕はそう聞いた。
「あぁ、プロデューサーはどうする?」
「この後は特に予定もないから久々に見学させてもらおうかな」
プロジェクトルームを出てラジオの放送を行う和水プロダクション別館2階へと向かっていると、幸雄さんが不意にこのような質問をして来た。
「プロデューサーという仕事だけでも大変なのにマネージャーまで兼任して、ちゃんと体調管理は出来ているのか?」
「この仕事をしているとどうしても不規則な生活になってしまうけれど、食事も運動も適度にしているからもう長い事病気に罹っていないよ」
そして何より、誰よりも近くアイドルの笑顔という元気の源を貰っているのだから僕が倒れるなんてことは無い。
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