神奈川五月 〜カナガワイツキ〜
3月16日
「プロデューサー」
昼休みに入り、プロジェクトルームから多くの人が居なくなる午前11時45分を見計らって訪れた神奈川五月さんは真剣な面持ちで僕の机の前までやって来た。
「どうかした?」
「いや、特に問題があって来た訳じゃない。今年のソロツアーに関することで話しておきたいというか、聞いてもらいたいことがあって」
「ツアーの話? まだ早くない?」
今年で5年目となる五月さんのソロツアーは例年通り五月さんのデビュー日である10月10日前後の土日行う予定のため、半年以上前の3月ではツアー会場以外は決まっていない状況だった。
「今年はライブじゃなくて一人舞台をやりたくてさ」
「一人舞台か、面白そうだね」
「そう言えば、噂を耳にしたけれど、最近このプロジェクトのアイドルにセルフプロデュースをさせているらしいけどもしそれが本当なら今年のツアーは俺のセルフプロデュースでやらせてもらえない?」
「五月さんだから心配する必要はないと思うけれど企画書次第だよ」
「やっぱり本当だったのか。任せてくれ、5年目にふさわしいツアーにしてみせる」
アイドルだけでなく作家としても活動している五月さんがセルフプロデュースする舞台は企画前の段階ではあるが、今からとても楽しみに感じられた。
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