穂村愛純 〜ホムラアスミ〜

2月8日


「あすあすは可愛いなぁ、もぉ~」


「やめて下さい。花火お姉ちゃん」


 風呂野楓さんを今夜どのような料理を提供する店に連れて行けば酒を1滴も飲まずとも満足してくれるのだろうかと思い悩んでいると、僕の可愛い、可愛い娘である花火と一人っ子である花火にとっては自分を慕ってくれる可愛い妹的な存在である穂村愛純ちゃんが可愛い者同士でじゃれ合い始めた。


「プロデューサー、花火お姉ちゃんのお父さんですよね? 娘の暴走を止めてもらえないですか?」


「確かに父親だけど、まだ仕事中だから僕と花火の関係はアイドルとプロデューサーの関係だよ」


 僕がそう言うと、花火はニヤリと可愛らしく微笑んで愛純ちゃんに抱き付いた。


「はい、ストップ。たとえ仲が良くても愛純ちゃんが嫌がっている素振りを見せている以上、僕は花火を見逃しておくことは出来ないな」


 自他ともに認める親バカであるとはいえ、僕は愛純ちゃんのプロデューサーであるので愛純ちゃんが助けを求めてきたのなら相手が可愛い娘であっても甘やかすことはしなかった。

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