翼井結乃 〜ツバサイユイノ〜
1月29日
今朝、札幌市に住んでいる親戚の家に寄って行くと事前に言っていた津川紗枝ちゃんと宿泊先のビジネスホテルで別れ、僕は一足先に北海道を出た。
「遅かったわね。待っていたわよ」
「ごめんね。でも流石にこれ以上早く帰って来るのは難しいよ」
これでも出来る限り早く帰ってきたつもりではいるのだが、言葉だけでなく姿からも18歳とは思えない色気を感じさせる翼井結乃さんは5分程度の遅刻であっても気に食わなかったらしい。
「何をぼうっとしているの? 5分も遅れているのだから早く行くわよ」
「分かっているよ」
結乃さんがここまで急いでいるのは次の仕事に遅れてしまいそうだからではない。むしろ、結乃さん自身の時間はまだ十分に残っている。
この行動は学生のアイドルを多くプロデュースしているが故に学生アイドルが自由に動くことが出来る土曜日や日曜日に付き添いの仕事が多くなってしまう僕にスムーズに仕事をして貰い無駄にかかってしまう時間の分だけ僕にリラックスする時間を与えてあげたいという結乃さんの優しさからくる行動であった。
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