渋木朱莉 〜シブキアカリ〜
1月20日
「おはようございます」
陽もほとんど沈み、プロジェクトルームにあったミカンが全て無くなってしまった頃、段ボールを抱えた渋木朱莉さんが息を切らせながらやって来た。
「やっぱり無くなってた」
「ミカンのこと? ごめん、たった今僕が最後の1個を食べちゃった」
「食べたかった訳じゃなくて、そろそろ無くなりそうだったからまた持ってこようと思っていた所だったから……」
朱莉さんは持っていた段ボールをコタツの上に置き、コタツの中に足を入れた。
「そうだ! 前に持ってきたときは言っていなかったですけど、このミカン実家から大量に送られてきたので、プロジェクトの皆で食べてください。
「わざわざありがとう。ご両親には僕からお礼の電話をしておくよ」
朱莉さんは大げさな身振りで
「そんな、そこまでしなくていいですよ」
と言っていたが、僕自身が朱莉さんの学業、アイドル業での最近の頑張りについてご両親にお伝えしておきたいと思っていたのでいい機会が与えられた。
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