飛鷹脩 〜トビタカシュウ〜
「いやはや、若い子たちは自分の限界を超えようと頑張るね」
「若さでは脩さんだって負けていませんよ」
「おいおい、侑くんったら嬉しい事を言ってくれるじゃん。おじさん30過ぎて涙もろくなったんだから泣かせるような事言わないでよ」
飛鷹脩は夏フェスまでの期間限定で川野プロジェクトの全アイドルを取り仕切るリーダーに任命された土居侑と必死になってダンスレッスンをしているアイドルたちを見ながら会話をしていた。
「脩さんはレッスンを始めないんですか?」
「今はまだ若者が頑張る時間だからおじさんはもう少し夜が更けてからこっそり練習するよ。それよりも侑くんはおじさんたちの事だけじゃなくて自分の事も考えた方が良いんじゃないか?」
「自分の事、ですか」
「思い当たる節、あるだろう? おじさんの考えと侑くんの考えが同じとは限らないけど1つアドバイスをさせてもらうよ。リーダーなんて大層な肩書を貰ったからといって固くなる必要はない。流さんは普段の侑くんを見て侑くんをリーダーに任命したんだから普段通りに皆と接すれば良い。たまには思いっきり踏み込むことも大切ではあるけどね」
脩のその言葉は表には出さないもののリーダーとして自分がどうあるべきか思い悩んでいた侑に強い刺激を与えた。
「さぁて、おじさんも若い子たちに負けないようにしないとな」
「脩さん、31歳はまだおじさんじゃないと思いますよ」
「ありがとう、おじさん侑くんのそういう優しいところ大好きだよ」
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