第303話 姉様から学ぶ狩りの方法【弓の使い方②】
昨日、ウィンお姉様に、手作りの弓をもらい、弓の打ち方の説明を受けた。はじめは、水色の液体を飲んで、お姉様くらいの年齢に、なろうとしていると、癖がついちゃうと駄目だからとウィンお姉様から注意をうけてしまいあきらめた。
「マリアは、なんでも魔法に、頼ろうとする癖があるからそこは、今の年齢から出来る所から教えるから、そのままの姿で、覚えていこうね」と言われる程に……。
そういえば、最近のウィンお姉様のかっこだが、絶対領域とよべるほどに、スカートが短くなっており、足は、ニーソに、可愛いリボンがついた物を履いている。スカートが短いと、尻尾でめくれてしまうと思うかもしれないが、上手く穴があいていて、そこから尻尾がでているので、全然捲れる心配はなく、うしろ姿が、とっても可愛いと近所の子が言っている。お父様が、彼氏でも出来たかと冗談を言っていたんで、とりあえず氷魔法で、氷漬けにして、吊るしておいた……、僕は、悪くない。
後ろで、リーヴスラシルが、あの氷を叩き割ってもいいですかと聞いてきたのは、僕だけの内緒だったりする。そんな話題がでるほどに、ウィンお姉様は、今年で、八歳になり、さらに可愛くなっている。
「マリア、マリアてばぁぁ」
「はい、お姉様、どうしました?」
「お、は、な、し、聞いてないでしょ?」
「ウィンお姉様が、最近凄く可愛くなっているて、話ですよね?」
「違うでしょ、今、弓のひきかたについて、説明していたのよ」
あれ、おかしいな声に出して、何を言っているだ、僕は……。
「可愛いのは、マリアなの、そこは、譲れない」
マリア、自分の今の姿が、最近、前よりも可愛くなったのに、気づいてないなんて……、これは、大問題だな。
「解りました、ウィンお姉様が、八割可愛くて、僕が、二割可愛いて事で、いいですよね」
「マリアの難しいその言葉禁止です」
「そう言って、いつも逃げるだもん」
あれ、お姉様、最近凄く賢くなってる、大抵の言葉は、全部ながしていたのに、ちゃんと内容聞いて、理解しようとしてるなんて、これからも続けていこう。
「弓のひきかたが、解らないので、もう一度教えて下さい」
あら、今度は、可愛いマリアに、戻ってる。この時のマリアが一番いいのにね……。
「この角度にして、ここで、弓を引くとのびるでしょ」
そこで放すと、「リーン」と音がなるだよ。
――綺麗、ウィンお姉様のその姿大好きです。
どうした、いつもの凛々しいマリアが、今日は、やけに可愛く接してくる。これは、私を試しているのかな?
すると、リーヴスラシル君が、我も教えて欲しいと言ってくる。
「珍しいね、リーヴスラシル君なら使えるものとおもってたよ」
「戦いと狩りは、問題ないのだが、そのように、弓が、うまく鳴らないのだよ」
「試しに、ならしてみて」
でわ、失礼して、「ボーン」と音がなる。
「それ、力任せに、弓を引きすぎだよ」
「後ろ、ごめんね、こうやって、こうして、こうひくと――」
「リーン」と鳴るでしょ?
「確かに、習ったとおりにすると、その音がでるようになった」
「ありがとう」
リーヴスラシル君て、マリアの七歳バージョンを少し大人にした感じだからかっこいいだよね。瞳の色が違う以外は、全て一緒にしてるだもん、いいなぁ~。
「ウィンお姉様、リーヴスラシルといちゃいちゃしすぎです」
「あら、妬いたの?」
そのへんどうでもいいように、みえたのに、今日は、本当に……、可愛いわね。
「はい、大好きな、お姉様を取られた感じがして、凄く嫌でした」
「姫様の大好きな、ウィン殿を取ったりは、しないから大丈夫だぞ」
「だって、なんか、としの近い姉妹に見えて嫌だたんだもん」
今日の僕どうしたんだろう、こんな事……絶対に、口に、出して言わないのに――。
「あ、なるほど」
「弓のコツ解ったの?」
「それは、解ったのですが、さっき間違えて、飲んだ液体について、ちょっと……」
「今日のマリア、なんか珍しいくらいにと思ってたけど、何飲んだの?」
「なんでしょうね、一本しかなかったので、何を飲んだか不明なんですよね」
「お腹壊さない?」
「葡萄ジュースみたいな味だったので、たぶん問題ないと思います」
「それに、そのうちなにか思い出すかもしれません」
「そ、ならいいけど、何かあったらいいなさいよね」
「はーい、わかりました」
この時飲んだのが、例の新実験に作った液体だったとは、思いもよらなかった。
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