前のエピソード――第253話　二人の出会い【冒険者との出会い③】

　「ダイトさん？　質問です！」

　「どうした？」

　「先程のレッドミノて、何ですか？」

　「モンスターには、食用・薬剤系・防具・装飾・武器・ペット等あり、稀にレアなケースだと召喚獣としても使える」

　「そして、質問にあったレッドミノじゃが、このモンスターは、二種類おるのじゃが……」

　「レッドミノは、雌であり、ブラックミノは、雄と言われており、レッドは、主に食用として最高の味が食べれると言われた代物じゃよ、そしてブラックミノは、防具・装飾・武器・稀にレアな召喚獣として使えると言われておる」

　「ちなみに、今居るギルドの図書館には、載ってない程のレアなモンスターらしいが、狩りで手に入れて、ギルドや貴族達に、売ったり、自分で食べたりする感じじゃな？」

　「そんなに、貴重なのを私が食べていいですか！」

　「さっきも言ったが、記念と残りは、ここの亭主に譲るから問題ないんじゃよ」

　「そういえば、お話されていたはずなのに、お肉自体どうやって渡したのですか？」

　「ロリーは、マジックバック類を知らんのか？」

　「初耳です！」

　「荷物を運ぶ時に、多くの物を小さな袋やバックに詰められる装備系で、安いやつだと二十種類入って、金貨百枚ほどじゃったかな？」

　「き、金貨百枚て……凄すぎです！」

　「ま、大体は、親の代から引き継がれていくパターンが多いいらしいが、稀に自分で作ったり、ダンジョンの宝箱から出てきたりすると違うマジックバックがでたりするらしい――」

　「なるほど、これで納得いきました」

　「この袋みたいなのを収穫するクエにだと良くついてくる意味が解りました」

　「依頼品をきちんと運べる用として使えるて事ですね」

　「ま、だいたいあってるが、今は、そう思っていてもいいかもしれんな」

　「その内に、長旅をするようになれば、おのずと意味が理解してくるじゃろうしな？」

　「ダイトさんは、先ほどセツさんに、渡していたのが、それと言う事ですか？」

　「そうじゃな、儂手作りの魔法の巾着袋じゃな」

　「凄いですね！」

　何故か尊敬な眼差しで、この娘は、見てくる。何に対しても知識が無いが、吸収する知能は、高いみたいだと儂は、思った。

　「あ、そうじゃ」

　「儂が昔趣味で作った装飾品で、指輪式の収納が出来るのをやるぞ」

　そう言って、ダイトさんは、私にその指輪をくれた。マジックバックじたいが貴重なのに、こんな凄い装備を頂いてしまって良かったのか心からびっくりしているのと殿方からの贈り物を手渡しで貰った事が初めてだった。

　それは、使う物じゃから儂がはめてやろうと、左手の薬指に、自然とつけてくれた。つけてもらった瞬間ドキドキが止まらなくなっている。たぶん今顔が真っ赤なんだろと思い少しずつ息を吸って、いつもの私に戻る。

　「ロリーよ、お主面白いの～」

　「顔が百面相のように、色々と変わっておったぞ？」

　「ひょんなことは、ないれす」と言葉を噛んでしまった。

　ダイトさんは、薬指にはめると言う意味を知っていて、つけたのだろうか？　何故か凄く気になってしまう。出会いも切っ掛けも短いけれどそう言う意味は、何かしらあるのかなと私は思ってしまう。

　「さっきから左の薬指をじっとみとるが、サイズあわなかったかの～」

　「自動で、装備がサイズを決めてくれるはずじゃが、壊れてしまっているのか、心配じゃよ？」

　後々知った事だったが、ダイトさんが左の薬指に、はめてくれた意味は、意志を貫き目的を実現させると言う事で、はめたと知るが、はめられた時の私は、違う意味の方を認識していたのが、恥ずかしいと思ってしまう。ちなみに、薬指にはめた時に、彼は、永遠の愛を誓うと言う意味とは、まったく知らなかったと後々しるのだった。