第168話 感動の再会【初孫と街への買い物】
ウィンデェーネに着いた女子会メンバーと子供達メンバーで、街を歩き始める。
後ろには、男子組が気配を消しながら見守っている。
ダイトカイトお爺ちゃんは、僕を肩車しながら歩いている。
すると、どこかの貴族風の男が馬車から降りてこっちに向かって来る。
「おい、そこの爺?」
「なんじゃ? 儂の事か?」
「他に誰がいる?」
「お前さんが自分の事を言っとるのかと思ったわい」
「どう見ても爺さんより若いぞ俺は!」
「いや見た目の話じゃない、心の成長的な意味での話じゃよ?」
「何気に俺の心を砕く台詞が多いいな?」
「ダイトカイトお爺ちゃん~」
「この変態な叔父さん誰ですか?」
孫達の頭を撫でて、見ちゃ駄目だよと言う。
「おい、爺無視するな!」
いきなり中型のナイフで切り付けてくるが、ダイトカイトお爺ちゃんの腕に力を入れて受け止めると共にナイフが砕ける音が響く――
服が少し破けてしまったじゃないか、お気に入りだったのに……」
僕は、上からダイトカイトお爺ちゃんにはなしかける。
「それくらいの破れなら直せるので、後でなおしますよ」
「そう言えば、マリアは、裁縫とか得意じゃったな……」
「おい、テメェーラ! いい加減無視するなよ!」
「おや、まだいたのかい?」
見た目は、十代の可愛いお姉さんみたいな人がお父様のお母様だったりするのだが、せっかく街に来ているのに、坊や出直しな?」
「俺より歳が小さいガキに言われてもて言うか、お前も可愛い顔しているな?」
「それに、言って良い事と悪い事があるだよ?」と懐から短剣を取り出す。
そんな様子を見ていたダイトカイトお爺ちゃんの口が開く――
「五月蠅い小童じゃのう~」
お爺ちゃんは、貴族らしい男たちの背中を摑み担ぎ引きずりながら会話をする。
「ちとこいつを連れてギルドに置いて来るから他の者は、この辺の休憩所で好きな物を食べるとよい」
「解りましたけど?」
「マリアは、下りないのそこから?」
「ダイトカイトお爺ちゃんの行く所の冒険者ギルド行ってみたいですと僕が言う」
「将来的に、そのうち狩り行く事があるやもしれんから下見て事で連れて行こうかのう」
「嬉しいです」
「ダイトカイトお爺ちゃん有難うございます」と笑顔で僕は、答える。
「ちなみに、登録する際は、登録と念じれば簡単に文字が浮かび書いてくれるシステムじゃな?」
「そして、念じる事で、鑑定スキル使わずに、今の状態のステータスが本人見えるようになる」
「そうなんだぁ~」
そんな会話の中肩車をしたまま冒険者ギルド到着する。
何気に重そうな扉をダイトカイトお爺ちゃんは、簡単に開けて中に入る。
中にはいると一斉に視線がお爺ちゃんの所に感じる。
感じた視線を気にせず儂は、ギルドに顔をだすと、受付嬢が大勢儂に近づいてくる。
凄く驚いた顔をした綺麗な猫族の女性が近づいて来る。
「あらあらダイトカイト様その子は、誘拐ですか? それとも迷子?」
「この子は、儂の孫じゃ~」
「この可愛い少女が孫ですか……」
「あまり似ていない気がしますし、こんなに可愛い子なら昔のダイトカイト様なら真っ先に連れてきますよね?」
「そうじゃな?」
「確かに、昔ならつれてきたかもしれんな……」
「じゃがな?」
「スノーちゃんの娘を勝手に連れて来たら怒られるのは、儂だから――」
「えっと、スノーちゃんと言いますと?」
「冒険者で有名だったスノーラビット様ですか?」
「そうじゃよ、家のシルフィーの息子のユウトと結婚して生まれて来たのがこの子じゃよ?」
「お爺ちゃん、お爺ちゃん!?」
「いつまで後ろの人引きずっているの?」
「あ、忘れ取った」
「雪之(ゆきの)譲悪いがこいつら悪者なので、預かってくれると助かる」
「あら、貴族の人達じゃないですか?」
「有名なやつらか?」
「そうですね、最近有名になった所だった気がしますが?」
「彼らが何をしたのですか?」
「いきなり儂の孫と嫁さん達に、刃物を向けてきたから返り討ちにしてやった」
「ちなみに、信じてないて顔してるからこれがこの前とった家族の写真じゃ!」
「あらやだ、綺麗な写真ですね」
受付嬢は、写真をみてはしゃぎながら可愛いと連続に言っている。
「今家族の嫁さん達は、喫茶店で時間を潰していてもらってる間に、こいつらをここに」と言っているが、写真を持って騒いでいる受付嬢だった。
「すいません、取り乱しました」
「確かに可愛いお孫さんですね!」
「二人も居ますが、二人ともスノーラビット様の子供ですか?」
「そうじゃよ?」
「なっとくしましたと後その貴族預かります」
「儂から奴に頼んでもいいだがまた謝りにこられると面倒だと思い、近くにギルドがある事を思い出していまにいたるわけじゃよ?」
「奴とか言わないで下さいよ、我々にしたら一国の王様なのですから……」
「仕方ないじゃろう儂の方が、古いのだし」
「そうですね、何だかんだ普通ならきちんとお話ししないといけないのですが、砕いてお話ししてますしね」
「そうじゃな~」
「昔は、凄い敬語だったしなお主」
「それはそうでしょ!」
「奴=王様みたいな人と話すわけですから!」
「それでも前より喋りやすくなったよ」
「そうですね」
「それより、ダイトカイト様?」
「どうしたのじゃ?」
「その肩車している子を触ってもいいですか?」
「お姉さん僕の事言ってます?」
「ぼ、僕子なの!」
「そうなんじゃよ、姉のウィンは、母親と同じで私と言うだが、マリアは、自分の事を僕と呼ぶのじゃよ?」
儂は、ゆっくりと地面に、マリアを下す。
二人で会話していたから周りの存在に気づかなかったが……
いきなり受付嬢の後ろから声が聞こえる。
「何家族団欒みたいな会話しているだよ爺さん?」
「あらあらこの方の家族なんて言ったら失礼ですよ?」
温度が結構下がる感じがする。
受付嬢の人は、冒険者の人に言う。
「貴男達が関わっていい人ではないので、そこの食堂で静かにご飯でも食べてなさい!」
「言うじゃねぇか!」
「受付嬢の癖に!」
「なんの騒ぎじゃ!?」
階段の所から大きな男が現れる。ドワーフ一族の男で、ここのギルドマスターでもある男の登場だった。
「儂の可愛い受付嬢に文句を言う奴らが居ると上の受付嬢から聞いたから来たが?」
「おじいちゃん? あの大きな熊さんみたいな人誰?」
「あれは、熊じゃないぞマリア?」
「熊は、まだ可愛いが奴は、ドワーフ族の男じゃから可愛さは一欠けらもないぞ?」
「確かに、ないですね……」と同じように受付嬢も言う。
すると、身体を震わせながら階段から降りて来て、ギルドの机まで来る。
「何のもめごとじゃ?」
「もめてませんよ?」
「ただの酔っぱらいのこの人達が話しかけてきただけです」
「このひ弱そうな冒険者がか?」
「そうですね、文句を言ってる方々は、その方々であってます」
「儂の冒険者ギルドで騒いでいる理由を聞こうか?」
ここは、子供を連れてくるような場所じゃないのとギルド内で楽しく騒いでたからムシャクシャしてたから言葉のあやでこうなったと男の冒険者や言う。
「別にいいじゃないですか?」
「貴男達みたいなドロドロの男を見るよりこんな可憐な子が来たっていいとおもうのですよ!」
「それも貴重な僕子ですよ?」
受付嬢は、何故か興奮している。
「おじいちゃん、もう人預けたなら戻ろうよ?」
「なんかつまらない喧嘩はじまるし」と僕は、お爺ちゃんに言う。
「おい、そこのクソガキ?」
すると、さらに温度がどっと下がり何人かが後ろで倒れて行くのが見える。
「貴様儂の可愛い孫に向かって、クソガキだと?」
おいおいこの寒気はとギルマスがお爺ちゃんをみると?
「おい、雪之譲?」
「どうしました? マスター?」
「何で、ダイトカイト様がいるんだ?」
「あれ、気づきませんでしたか?」
「いや、久々に見たから何か変わった感じがしたから気づかなかった」
「私は、声で解りましたよ?」
「それより状況を教えてくれ?」
「なるほど……」
「おい、そこの冒険者?」
「なんだよ? また変な爺が出てきやがった!」
「変な爺じゃないわ!」
「ここのギルドマスターしているじゃが儂は!」
「えっ?」
「マジですか?」
「あってますよ、全然ここのギルドマスターの鬼月(おにづき)マスターですよ?」
「それとあなたが手を出したのが、不味い方とは、気づいてないですか?」
「軽く後ろを向いてみて下さい」
男は、後を振り向くと仲間たちと他の冒険者達が倒れている事に気づく――
「おい、何が起きてるだ!」
急に男が、青い顔をしている。
「ですから、貴男が喧嘩を振った相手が問題ある方だったと言ってるのですよ?」
「私に文句言うのは、別にそこまで問題ないですけど?」
「このお爺様は、ある意味で不味い方なのですよ?」
「あ、この爺がか?」
震えるような声で、爺呼ばわりされる。ダイトカイトお爺ちゃん?
「お爺ちゃん、何かお時間が過ぎていってしまいお母様達が心配しますよ?」と念話を飛ばす。
「別にこの方が僕に言った事が許せないのは、解りましたが、せっかくのお父様のお母様との買い物時間を潰すのは、勿体ないです!」
「わかっとるじゃが、良いのかマリアは?」
「大丈夫です、写真とりましたから後で皆さんに渡します」とマリアは、笑顔でお爺ちゃんに言う。
「それは、儂意外にも敵が出来るてことじゃよ?」
「だって、買い物しにきてるのに、変なのに絡まれてばかりなので、いい加減なんか嫌だと思ってきたの!」
「それよりもマリアの騎士がよく黙っているの~」
「あ、僕が止めてる……」
「さっきから、姫様の侮辱は、死を持って償いをて呟いているけどね――」
「なんか、爺喋れよ?」
儂は、一言言う事にする。
「雪之譲悪いのじゃが、娘と嫁達がまっとるのでな?」
「こやつを反省の為に牢屋に十年程ぶち込んで、気が向いたら許しにくるかもしれんからそれで手をうってくれ」
「おおせのままに……」
一瞬にして、冒険者の男の後ろに回り首元を殴り意識を失わせる。
男は、何がと言葉を残して、崩れ落ちる様に、床に転がる。
「初めからこうしておけばよかったですね」
「そうじゃな~」
「そんな訳で、その貴族の事宜しく」
「儂は、孫とまた買い物に戻るから」
「あの、一度だけ触ってもいいですか?」
「良いよ」
お姉さんどうぞと僕は、近くに行く
ギルド譲のお姉さんは、モフモフしながら僕を触る。
数分触っていると、お爺ちゃんからそろそろと声がかかる。
慌てて、モフモフを辞める受付嬢……
「有難うございました」
「堪能させてもらいました」
凄く満面な笑顔で言われる。
また今度来る際は、お姉さんも連れてきてくださいと言った言葉を聞いてからギルドから出る。
結構時間が過ぎてしまったからと言って、マリアが転移魔法で、お母様達の所へと一瞬で向かう。
その頃ウィンは、マリア遅いねお母様と呟いている。
大丈夫よお爺ちゃんいるだしとお母様は、言うのだった。
そして、一時間くらいすると目の前にマリアが現れる。
私は、マリアと抱きついた後てを取ってぐるぐるまわる。
そして、遅くなった事情を聴くと?
尾行しているお爺ちゃん達とお姉様とお婆ちゃん達がとりあえずギルドに行きましょうと言ってくる。
僕は、十年ギルドにいるらしいので、お時間があった時に行きませんかと言って落ち着いてもらう。
納得したみたいで、買い物を再開する。
たぶんあの人牢屋でする生活が楽しくなるだろうなと内心思いながら喫茶店を後にして、買い物へと街を歩き始める。
歩いているうちに、子供用の服屋さんが見える。何故か皆が僕とお姉様を見て行きますかと心の声が聞こえてくる。
僕は、今日の買い物のメインは、お父様のお母様だよと言ってなんとか落ちついてもらうが……
お父様のお母様である、リナアフタヌーンさんは、それは、嬉しい事ねと言ってきた。
本人のお許しも出た事だしと言って、結局洋服やでショーが開けるじゃないかて言うくらいお姉様と僕の着せ替えが始まったのだった。
二時間くらい着せ替えが続き満足したお婆ちゃん達は、武器屋に行くと言う話になる。
リナアフタヌーンさんを武器屋に連れて行き騎士団の武器を調達すると話が進んで行く。
剣の腕は、凄く良く魔法も使えて凄い人だと解ったらしい――
偽物と本物だと全然違った事が明らかとなった。そんな話をお母様から聞いた。
そして、買い物も落ち着いた頃に、僕は、念話を飛ばして、尾行しているお爺ちゃん達をこっちに呼ぶことにする。
ちなみに、後に居るのは、お婆ちゃん達は、皆知っていたらしい。
それでも夫は、こっそり影からを徹底してくれたから可愛い孫達と遊べて良かったと喜んでいる。
そして、皆で大きな食堂に足を運びお祝いとこれからについて、乾杯をしに店へと入って行くのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます