第158話 祈りの女神【魔王編【後編パート1】】

 「そういえば、お母様?」


 「どうしたのマリア?」


 「封印の館である魔王図書館て今回カード作ったので、たまに見に来てもいいですか?」


 「う~~ん一人であなたが来ると目立つわね」


 するとカゼフお兄様が何か言うまいに、ハクテイトお兄さんの口が開く。


 「着た際は、私に念話を飛ばして頂ければ護衛致します」


 「いつでもは、難しいですが、早めに連絡を入れて頂けたら上司に休みをとり護衛させて頂きます」


 「スノーラビット様の娘さんならそれくらいの事はさせて下さい」


 「有難う御座います」


 お母様を僕はチラ見しながらお礼を言うと?


 「ハクテイトあなた大丈夫?」


 そんな言葉がもれる。何故だと言うと……


 「たぶんマリアが来るて事は、上のウィンモカも来るけど大丈夫?」


 「言っている意味が難しくて解らないのですが、どう言う事ですか?」


 お母様は、何気にこの子よと写真を見せる。


 「マリアちゃんも美少女ですが、お姉さんも同じくらい可愛い子ですね」


 「失礼ですが、歳いくつくらいなのです?」


 「ウィンは、事実年齢が七歳よそれもマリアが成長している状態も七歳て事よ?」


 「やっぱり意味が解りません降参です」


 「あぁ~ なるほどスノーちゃんが言いたい事解ったわ俺は――」


 僕の頭の上では、『???』が浮かんでいる。


 「儂も意味が解ったぞ」


 「私も解りました」とシルフィーお爺ちゃんも納得したように呟く。


 「本当に解りませんか?」


 お母様が、一度温度が下がったような空気をまといハクテイトお兄さんに話しかけている。


 「お前今回の事件て何が原因だ?」


 カゼフお兄様がハクテイトお兄さんに、語りかける。


 「シルフィーさんの奥さんである狐族の女性を助けに行ですよね?」


 「ここにいるスノーちゃんを見てどう思う?」


 「昔より綺麗になられました」


 「あら、嬉しい事言ってくれるのね、有難う」と笑顔でお礼を言うと?


 こんどは、何故かカゼフお兄様が二度温度下げたように、ハクテイトお兄ちゃんに話しかける。


 「それでだ、狐族のこんなに幼い二人で、こんなに美少女が二人お前の所にきたら周りはどう思う?」


 「あ、まさか誘拐してきたとか言われるとか!」


 「違うだろうそれは……」


 「護衛でついていてもこの魔族が住む所でそんな狐族の子供が居たら飼いたいと思う奴らが増える=集団が出来るて事だよ?」


 「もしもだぞ?」「お前に、新しく来た嫁さんがスノーちゃんの様な子が来たらお前どうする?」


 「一生悔いのない生活を過ごします」


 「だろう?」


 「そして、話を戻すが、その娘二人がお前に懐いて楽しそうに図書館に出入りしているのを見た奴が居たらどうなる?」


 「そうですね、可愛い子達を連れているなんて、それも二人もと思うかもしれませんが?」


 「それだよ!」四人の声がハモる。


 「なるほど、確かに私一人だけの護衛だときついかもですね」


 お母様が、溜息をついて話し出す。


 「家の子は、家族とか許した者とは、楽しく共有するのが、好きな子達なのよ?」


 「マリアみたいな子供二人に笑顔で、お兄ちゃん一緒にどこに居こなんて言われたらどうなる?」


 「そうですね、誘ってもらっているわけですし気にせずいきますね」


 「ちなみに、ウィンは、お風呂好きの妹好きなのよ?」


 「それがどうしました?」


 「そのうち図書館に通い続けていると家族的に問題なくなり、その後きっとあなたは、後悔する事になるわよ?」


 「言っている意味が解らないのですが?」


 「念話から失礼」とお母様は、ハクテイトお兄さんに話しかけてるな的な感じがしているが、僕には聞こえない。


 「両手に二人に掴まれて、一緒にお風呂行こうて誘われて、その後あなたあの子達に洗われるわよ?」


 「子供達が洗うのが何か不味いのですか?」


 「質問するけど?」


 「あなたマリアを見た時一瞬心摑まれなかった?」


 「あ、美少女な子だなと思いました」


 「それも二人いて、裸の付き合いよ?」


 「あなた本当に耐えられるの?」


 「ちなみに、そこにいるお爺様達は、マリア達の悪戯に耐えられず入院したけどね」


 「あ、ばれてる!」二人の声が心で同時に叫ぶ。


 念話をカゼフ君にも繋げて三人で会話を始める……


 カゼフ君に質問だけど? 私の娘とお風呂入ったとしたら紳士でいられる?


 「う~~ん、スノーちゃんとなら紳士でいられないけど流石に、娘さん達と入った所で別にて感じだけど?」


 「カゼフ君は、家の娘達を見てどう思う? スノーちゃんを見慣れてるから普通に可愛いてイメージだけど?」


 それがハクちゃんから見た娘達は、美少女て事よね? そうですね確かに、みえますね……


 スノーちゃんが昔の喋り方に戻ってるのを聞いていて、懐かしいと思ってしまう俺がいる。


 何一人で語ってるのよカゼフ君?


 いや、なんか懐かしくてさこの感じの会話がさ~ 昔に戻ったみたいでなんかいいなと思っただけ。


 ま、確かにパーティーメンバー時代を思い出すわね。


 二人して、何昔に戻ってるですか?


 ま、それはいいとして、ハクちゃんきっとあなた娘達と仲良くなったらたぶん病院送り決定よ?


 なかなか物騒なお話ですね。


 もしもよ、あなたが、家の娘達を好きになったとして、将来結婚が出来る歳までになってまで好きになったら?


 その時が来たら親族一同が挑みにくるから心して戦う事ね?


 そんな事は、ないはずですので、そろそろ向かいませんか?


 魔王図書館内に?


 一応忠告はしたからね、それとカゼフ君もきっとこっち側に来てくれるから――


 私は、カゼフ様に視線を送ると親指を立ててまかせろな的なポーズを取られる。


 将来の私何かするなよと心から願いながら三人による念話が終わる。


 念話が終わると、マリアちゃんから一言言われる。


 「三人とも会話終?」


 「早く助けにいこうね!」


 僕は、何となく三人の会話が解ってしまったのであえて、魅力全開話しかけたのだった。


 「そうだね」と私は、マリアちゃんに呟くが何故か心臓が痛くなってしまい何だろうと内心思いながら中に入っていく――


 そして、何故かスノーラビット様の目がもう駄目かもと言う信号を出しているのが見える。


 そんな事を考えながら図書館内に入っていくといきなりマリアちゃんが右腕に両腕を絡ませて、少しドキドキするねと笑顔で話しかけられる。


 何故だか知らないが、掴まれてギュッとされて、マリアちゃんから甘い匂いがする度に心臓が痛くなってきている。最近の流行りの病かなと私は思いながらこれが終わったら少し休憩を貰って身体を癒そうと内心思うのだった……


 そして、そのまま進むと地下室へと繋がる階段が見える。足を踏み入れた瞬間凄い殺意が身体を貫いた。


 隣を見るとマリアちゃんは、凄く嬉しそうにしている。


 子供だからこの殺意が解らないだろうと内心思っていると?


 「お泊りの時に感じた殺意よりひよこさんが鳴く感じだねダイトカイトお爺ちゃん?」


 「確かに、そんなに強いてイメージはないが、一応要注意じゃな?」


 「そうだね~」


 この会話を聞いていてさっきの事を思い出す。そういえばカゼフ様のお父様を封印されて召喚出来るのってマリアちゃんだったはずと忘れて居た事を思い出す。


 そう言えば私は、マリアちゃんに負けたんだっけと思い出した。


 そのまま考え事をしながら地下に向かうと段々と濃い感じの殺意が溢れている。


 ここは、たしか最高で地下三階だったはずだから残り二階を降りる感じかな?


 冷静に考えていると? 周りは、とても賑やかで、久々の狩りじゃなんて言葉が聞こえるくらい元気だった。


 そうだな、ここには、頼もしい人達も居る事だし大丈夫だろうと心を落ち着かせてさらに階段を降りて行く――


 すると、ダイトカイトさんが何か来るぞと言われる。


 僕は、戦いの癖で、鑑定スキルを展開して情報共有する。



 

 名前 :奈落に落ち死魔族

 種族 :不死魔族

 性別 :不明

 年齢 :不明

 ジョブ:不明

 LV :不明

 HP :不明

 MP :不明

 力  :不明

 敏捷 :不明

 体力 :不明

 知力 :不明

 魔力 :不明

 運  :不明



 パッシブスキル


 体術LV50


 鉤爪術LV150


 視野 


 夜目

 

 詠唱破棄


 身体能力激化


 皮膚硬化



 アクティブスキル


 格闘技LV50


 鉤爪技LV150


 不死魔法LV200


 索敵LV100


 探索LV100


 追跡LV50


 尾行LV30


 感知LV120




 固有スキル


 なし



 なかなか強そうなのがおでましじゃな?


 ここの地下に居る奴は、相当不死系か悪魔系の魔法にとっかされとる存在じゃな?


 マリアそろそろ準備しなさい――


 解りましたお母様と返事をして、僕は、召喚魔法で、リーヴスラシルを召喚する。


 光が辺りを照らして膝を抱えて座っているリーヴスラシル君が居る。


 「姫様およびでしょうか?」


 「久々に出会えてうれしい限りです」


 「久しぶりとリーヴスラシル君に抱き着く」


 その光景を見た私は、美少女が二人じゃれあっている!などと不思議な事を内心で思ってしまったのは、内緒である。


 「リーヴスラシル君装備ボロボロだね、少し強化するね」


 僕は、鍛冶師を起動して、色々と装備を弄り始める。


 完成品を渡すと、姫様有難うと笑顔が見られる。リーヴスラシルの笑顔は、たまに見せてくれるから本当に、心からこちらこそと笑顔で答えてしまう事が多いい。


 そんな会話を大人たちは眺めている。なんて可愛らしいだろうと……


 一瞬にして出来た緊張がほぐれて、いざ戦う事になる。

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